プロ野球日本ハムの新庄剛志監督が就任会見で着用したスーツを手掛けたオーダースーツ専門店「DAVID LAYER(デビッドレイアー)」(滋賀県守山市焔魔堂町)を経営する伴野友彦さん(42)が7日、母校の守山北高で講演した。1年生約130人を前に、起業間もない頃のエピソードを交えながら仕事の心構えを伝えた。
伴野さんは「生地やボタン、裏地の組み合わせで100億通りもある」とオーダースーツの魅力を紹介した。仕事を通してさまざまな芸能人やスポーツ選手との交友があることを示しつつ「華やかな世界にいるようにみえるが、最初に開いた店にはトイレや試着室がなく、壁のペンキも自分たちで塗った」と苦労話を披露。「ばかにされ、笑われたが、その時の初心を忘れずに取り組んでいる」と語った。
高校時代に恩師から「諦めなければ可能性はある」と声をかけられ、猛勉強して大学に進学したことを振り返り、「何のためにやっているのか自分と向き合うのが大事。頑張らずに楽しんで」とエールを送った。