積水ハウス株式会社は、このほど「男性育休白書 2022」を発表しました。同調査によると、男性の家事・育児力が高い都道府県をランキング化した「男性の家事・育児力 全国ランキング」の1位には「高知県」が選ばれたそうです。
2022年6月に全国の小学生以下の子どもを持つ20~50代の男女9400人を対象として実施された調査です。
同社が独自設定した、男性の家事・育児力を決める4つの指標「女性の評価」「育休取得経験」「家事・育児時間」「家事・育児参加による幸福感」を都道府県別に集計した「男性の家事・育児力 全国ランキング」の1位は「高知県」(223点)が選ばれました。
以下、2位「沖縄県」(208点)、3位「鳥取県」(189点)、4位「大分県」(183点)、5位「熊本県」(181点)と続きました。なお、TOP20での最下位は「大阪府」「宮崎県」(いずれも130点)でした。
次に、「男性の育休取得率」について聞いたところ(男性は自分自身の育休取得、女性は夫の育休について回答)、育休を取得した男性は全体の17.2%で、2021年の12.2%より5ポイント増加していました。これを年代別でみると、「20代」が24.9%と最も高かったそうです。
続いて、「1日の家事・育児にかける時間」を勤務日と休日別で聞いたところ、勤務日では男性が「1.55時間」、女性は「4.73時間」と、2021年より男性は5.4分長く、女性は19.8分短くなっていました。他方、休日では男性が「3.43時間」、女性が「7.42時間」となり、2021年より男性は16.2分、女性は35.4分短くなっていたといいます。
また、「男性の家事・育児とリモートワークとの関係」について、「コロナ前と比べて家事時間の変化」を聞いたところ、リモートワークをしない男性の57.6%が「変わらない」と回答した一方で、リモートワークをする男性では65.3%が「増えた」と回答。
「育児時間」についても同様で、リモートワークをしない男性の58.1%が「変わらない」と回答しているのに対し、リモートワークをする男性の61.5%が「増えた」と回答したそうです。
さらに、リモートワークをする時間が増えた男性の「家事・育児時間」を聞いたところ、勤務日では1.84時間、休日では4.09時間と男性の平均(勤務日1.55時間、休日3.43時間)より長くなっていた一方で、夫のリモートワーク時間が増えた女性の家事・育児時間は、勤務日では4.15時間、休日では6.90時間と、女性の平均(勤務日4.73時間、休日7.42時間)より短くなっていたといいます。
次に、「男性の育休に関する国の制度」について聞いたところ、「利用した」(7.1%)、「利用していないが期間や制度利用の要件等は知っている」(24.7%)、「名前を聞いたことがある程度」(47.8%)という結果になり、認知率は79.5%と2021年の77.6%よりやや高くなっていたそうです。
また、勤務先の制度については、「利用した」(9.4%)、「利用していないが期間や制度利用の要件等は知っている」(22.2%)、「名前を聞いたことがある程度」(26.1%)となり、認知率は57.7%とこちらも2021年の51.8%より高くなっていたといいます。
最後に、育休取得を検討した男性に「検討時に不安を感じましたか」と聞いたところ、61.1%の人が「不安を感じた」と回答。他方で、男性部下から育休取得を打診された上司の43.9%が「不安を感じた」と回答し、これを男女別でみると、女性上司(33.6%)より男性上司(45.2%)の方が不安度が高くなっていました。
また、男性の同僚や上司が育休を取得した際に不安を感じた人は29.6%で、こちらも女性(19.3%)より男性(32.7%)の方が不安度が高くなっていたといいます。