スーパーの社長が考えたコロナ療養「お見舞いセット」が話題 「これは助かる」「自分用にも」称賛の声広がる

金井 かおる 金井 かおる

 北海道釧路市にあるスーパー「あいちょう釧路 芦野店」が販売する食料品の詰め合わせ「お見舞いセット」(税込み3132円)が話題です。コロナの自宅療養を想定した内容で、レトルトのおかゆやフルーツ缶、ゼリーなど、調理不要の食品20点以上がそろいます。品選びには療養経験者の意見を取り入れており、ネット上では「ありがたいセット」「これは助かる」「パッと買って玄関前に置いてあげられる」「自分用にも備えておきたい」「地震対策にもいい」などの声が上がっています。

アイデアのきっかけは「社内の福利厚生システム」

 考案したのは「株式会社あいちょう釧路」取締役社長の相澤長昇(ながのり)さん。芦野店店長も兼務する相澤さんは「少しでもお客様に利便性や時短、お得感を」という思いからセット販売を思い立ちます。

 ヒントになったのは同社の福利厚生システム。同社では約2年前から、コロナ陽性になった従業員に店長が自宅まで食料セットを無償で届ける仕組みを導入していました。相澤さんも従業員宅に配達したことがあり「受け取ったパートさんが喜んでいるのを見て『ああこれはアリだな』と思いました」。

 セット内容は、療養を経験した人たちから役立った食品をヒアリングし決定しました。紅鮭かゆ1個、玉子かゆ1個、梅かゆ1個、白かゆ2個、どん兵衛きつねうどん小2個、どん兵衛そうめん小2個、おとなのふりかけ5種入1個、みかん缶1個、白桃缶1個、ミックス缶1個、ポカリスエット1.5L1本、アクエリアス500ml2本(注・ポカリ500ml2本と変更を検討中)、ウィンダーインゼリー2個、各種ゼリー3個、カロリーメイトチョコ1個。「なるべく老若男女、どんな人でも喜んでもらえるようにセットしました。改良の余地はまだまだあると思っております」

考案した社長「どこの街でも広まってほしい」

 当初は試しに10セットだけ作りましたが「かなり好調に売れており、予約も入っています」。

 相澤さんは販売初日に自身のTwitterアカウント(@ainori_aichou)を更新。「コロナになった数人に経験談を聞いてセットを作成してみました」と商品写真を投稿すると、いいねの数は1万4千を超えました。反響の大きさに「これはヒットする」と確信した相澤さんは、チョコレートやのど飴、ゼリー菓子などを詰めた「元気回復お菓子セット」(税込1944円)も売り出しました。

 相澤さんは同業他社が参考にすることを歓迎しており、自身のTwitterでも「どこの街でも誰にでも気軽に手に入るように広まってほしいです」とし「全国どこでも誰でも買えるようになれ!!! 色々な特徴あるセットが作成されて売られるようになれ!!!」と願いを込めました。

 店舗情報は、あいちょう釧路ホームページへ。

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