きっかけはインスタで一目惚れ!迎えた念願の子猫たち それは思いがけない闘病生活の始まり…「何があっても幸せにしたい」

渡辺 陽 渡辺 陽

ヤマトくん(オス・11カ月)とコトネちゃん(メス・11カ月)は、野良猫が産んだ子猫だった。地域で餌やりをしていたボランティアが見つけ、保護団体が母子を保護。子猫は里親を見つけることになり、母猫はTNRされた。

山口県に住む升井さんの妻は幼い頃からハムスターや犬、猫と一緒に暮らしてきて、最近はずっと猫を飼いたいと言っていた。升井さんも色々な動物番組を見て「猫ってかわいいな」と思ったので、一軒家を購入したこともあり、飼ってみようということになった。そして、インスタで一目惚れしたのがコトネちゃんだったという。

続く動物病院通い

2021年10月初旬、夫妻はコトネちゃんを見に行った。

「実際に見てみるとやっぱり可愛くて、『この子、いいな』と思いました。当初1匹だけ飼うつもりだったので悩んだのですが、ヤマトくんもとても可愛らしかったので2匹一緒に迎えることにしました」

10月30日、2匹がやってきた。念願の子猫を迎えて楽しい生活が待っているはずだったが、いまだに動物病院通いが続いている。コトネちゃんはお腹に虫がいて、そこまでは想定内だったが、数日後耳のカサブタを見つけて病院に行くと、猫カビと診断された。治療には2カ月半ほどかかった。

「やっと治ったと思ったのも束の間、今度はヤマトの元気がなくなったんです。食欲が少し落ちて、寝る時間が多くなった気がしました。最初は熱があったので猫風邪かもしれないと言われましたが、10日くらいした時、FIP(猫伝染性腹膜炎)で間違いないと言われたのです」

獣医師は日本で未承認の薬を使って元気になった猫がいると言った。対症療法をすると一旦回復するが、徐々に悪化して亡くなるという説明も受けた。

「未承認の薬なのでヤマトに更なる負担をかけることになるかもしれないと思い、悩みました。でも、未承認薬にかけてみたいと思い、治療することにしたんです」

84日間の投薬を終え、経過観察しながら2カ月が過ぎた。定期的に血液検査をするので、ヤマトくんはすっかり病院嫌いになった。

「色々負担をかけてしまって申し訳なく思っていますが、寛解して、この先もずっと一緒にいられることを信じてここまできました」

手のかかる子どものよう

升井さんは、仕事に行ったり外出したりしている時、2匹が何をして過ごしているか、ちゃんとお留守番できているか気になり、猫中心の生活になったという。

ヤマトくんは少し怖がりでおっちょこちょい。甘えん坊で食べることが大好きだ。コトネちゃんは物怖じせず、好奇心旺盛なツンデレ姫。高いところに登るのが大好きだ。

夫妻にとって2匹は、意思の疎通が難しく手のかかる子どものようだという。

「何があっても守っていきたい。幸せにしたい大切な家族です」

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