福岡県にある姫野病院の呼びかけが話題です。同病院は7月28日、公式Twitterアカウント(@HimenoHP)を更新。「発熱外来に来る方へ 車内で待機してもらってますが、車内が暑くなってイライラされている方が増えて来ています。エアコンを付けて快適に待って下さい。医師、看護師、病院職員は発熱者なみに汗をかいて走ってます。電話などイライラせずに、優しく話して下さい、皆んな心はあります」と投稿しました。投稿した担当者に話を聞きました。
「うちの子を早くして」「悪化したら責任とってくれるの」
同病院では発熱外来(駐車場待機)の場合、検査は(1)病院駐車場に到着(2)病院へ電話をし、発熱外来希望を伝える、LINEメッセージに送る(3)順番が来たら専用駐車場に移動(4)問診、診察、検体接種(唾液・鼻咽頭)(5)帰宅ーーの手順で行われます。7月末現在、1日に発熱外来に訪れる人数は100〜150人。車内待機の平均待ち時間は最大で2時間ほどで、駐車場で待つ車の台数は一般診療の患者とあわせると150台分が満車になるそうです。
これまで実際に投げられた言葉は、待機中の車内からは「うちの子を早くしてください」「悪化したら責任とってくれるんでしょうか?」。電話では「早く検査結果でないですか?」「本当に検査にだしてますか?」「なんか流行ってるみたいだからとりあえず検査できますか?」。また、順番がまわってくるのが遅いからと、病院駐車場内から救急車を呼んだ人もいたそうです。
担当者がTwitterに投稿しようと思ったきっかけは「まずは発熱外来待機中の熱中症の注意喚起としてあげたかったのがきっかけです」。しかしスタッフに向けられる激しい言葉が気になり始めます。「当院も含めて、一部だとは思いますが、全国的にも医療従事者に対しての誹謗中傷が増えているので意識を変えてほしかったです」
投稿を読んだTwitterユーザーからは「よくぞ言ってくれました」「電話の向こうにいるのも人間」「先日行きました。先生方が走り回っていて大変そうでした」「灼熱の駐車場で防護服を着て診察する先生や看護師はもっとヘトヘトなんだ」「イライラするのは分かるけど、つらいのはみんな一緒」「心配なのは分かるけど必死にやっていることを理解して」「怒る理由がわかりません」「みんな医療従事者への感謝の気持ちを忘れたの?」「車待機はガソリンに余裕を持って、エンジンとクーラー切らずに」などの声が上がりました。
担当者はTwitter投稿で伝えたかった思いを次のように語りました。「肉体的疲労より精神的な疲労がきついです。(誹謗中傷や暴言を)止めておこうと思ってくれたらうれしいです」