もしもの時「猫」は?『ねこヘルプ手帳』爆誕 猫の情報を伝えて命をつなぐ…我が子の「母子手帳」から着想

はやかわ リュウ はやかわ リュウ

「もしも外出中に事故に遭って家に帰れなくなったら。災害に巻き込まれて連絡も取れないまま家を何日も開けることになったら。その時、家の猫はどうなっちゃうんだろう…」

そんな思いから、愛猫家としても知られるイラストレーター、オキエイコさんが企画/制作した、『ねこヘルプ手帳』が話題です。『ねこヘルプ手帳』とは、飼い主が「もしもの状況」になった時に備えて、家に残された「猫」を代理人に託す際の「大切な情報」を記すハンドブック。3児の母親でもあるオキさんが、『母子手帳』のようなものを目指して制作しました。

売り上げの一部が犬猫の殺処分をなくす活動に寄付されるという、『ねこヘルプ手帳』。可愛い猫のイラストが随所にちりばめられた『ねこヘルプ手帳』に込めた思いについて、オキエイコさんにお話を伺いました。

我が子の母子手帳を見て…『手帳だ!』

ーー「ねこヘルプ手帳」はどんなきっかけで誕生したのですか?

「もともと『もしもの時に、家猫がいることを意思表示できるアイテムが欲しい』というコンセプトでグッズを作り始めました。その中で、もっと手軽で、いつでも誰でも買えて、猫を引き継ぐために十分な情報量を残せるアイテムを作れないか…と考えていました。そんな時、今年生まれた我が子の母子手帳を見て、『手帳だ!』と思い立ちました」

ーー今年、双子ちゃんを出産されたオキさんならではの視点ですね。とくに注力された点は…?

「とにかく、『猫飼いさんが本当に欲しい項目』にこだわりました。幾度となくSNSでアンケートや意見出しを繰り返して、もしもの時に必要なことを詰め込んだところがポイントです。それもこれも、たくさんの猫飼いさんたちにご回答頂いたアンケートのおかげで実現することが出来ました」

ーーオキさんのお家にも2匹の猫ちゃんがいるそうですね。ご自身が手帳に記入する際に気をつけられたことは…?

「しらす5歳と、おこめ4歳がいます。どちらも保護猫の女の子です。この手帳が使われる時は、きっと猫にとっても非常時だと思うんです…。愛猫が慣れない環境に突然巻き込まれるストレスを考え、その状況を想像して、その時にまず、代理人さんに知って欲しいことを書きました。”怯えている時にいつもこもる場所”や、”環境の変化で嘔吐を繰り返すこと”など、非常時を想定した助言を書き込みました」

ーー犬飼いさんたちや犬の保護活動をされている方から、「いぬヘルプ手帳」の要望もあったそうですね。今後の展開などのご予定は…?

「想像以上に『いぬヘルプ手帳』のご要望をいただき、驚いています。私自身は犬と暮らしたことがないので、そんな私が作ってもいいのかな…と思っていましたが、犬飼いさんたちから、『わからないことは教えるので作って欲しい』と背中を押してもらいました。『ねこヘルプ手帳』の発送が落ち着いたら、改良を加えて、『いぬヘルプ手帳』の作成に取り掛かろうと思っています」

◇ ◇

オキさんのイラストが随所に散りばめられた『ねこヘルプ手帳』(850円)は、飼い主さんが思わず記入したくなるデザインや構成に加えて、表紙に描かれた白猫を、自分の愛猫の毛色や柄に塗り替えられるのも魅力です。また、『ねこヘルプ手帳』は1冊につき50円が「(公財)日本動物愛護協会」に寄付され、猫や犬の殺処分をなくす活動に使われるそうです。

「年末にまとめて寄付する予定でしたが、予約の段階で想定を超えるご注文をいただいたため、私の手元で預かるのも申し訳なく、おかげさまで初回分として、予約販売1021冊分、51050円を寄付させていただくことが出来ました」(オキエイコさん)

「もしもの時」を想像するのは心が苦しいですが、家に取り残されてしまうペットの命と暮らしを守るため、万が一の場合をきちんと考えておくことは、飼い主の愛と責任かもしれません。

■『ねこヘルプ手帳』の購入はこちら→オキエイコさんのショップ『helmo』

■オキエイコさんのTwitterアカウント

■オキエイコさんの公式サイト

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