テレビ業界「AD」呼称変更にどう思う? 嫁、庶務、女子アナ…調査にはほかにも「変えたい呼び名」が続々と

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先日、テレビ番組制作のスタッフである「AD(アシスタントディレクター)」の呼称を変えようとする動きが出てきているというニュースが報じられました。「AD」は番組制作を支える重要な役割である一方、長時間労働やパワハラなどもある「キツい仕事」の代名詞ともなっており、そのイメージを払拭するため、「YD(ヤングディレクター)」、「SD(サブディレクター)」と行った呼称が登場しているそうです。みなさんは、この「AD」の呼び方を変えることについて、どのように思っているのでしょうか。

そこで「日本トレンドリサーチ」が、「呼称変更」に関するアンケートを実施したところ、8割近い人が「どちらでも良い」と回答しました。また、「わからない」と回答した人は6.0%だったそうです。

2022年1月に全国の20代以下~70代以上の男女100名ずつ、計600名を対象に行われた調査です。

はじめに、「AD」の呼び方を変えることについて、どのように思うか聞いたところ、「賛成」は7.5%、「反対」は9.0%で、77.5%と大多数の方は「どちらでも良い」と回答しました。また、「わからない」と回答していたのは6.0%でした。それぞれの回答の理由についても聞いたところ、以下のようなコメントが寄せられたそうです。

   ◇   ◇

【「賛成」の回答理由】

▽ADさんにもっと良いイメージを持ってもらいたい(80代/男性)
▽呼称が変わったからと言って概念が一掃されるわけではないものの、一つの引き金となるならなんでもするべきだと思う(50代/女性)
▽ADは古い(50代/男性)
▽日本語を主体とした言葉を考えることを勧めます(60代/男性)
▽これがきっかけで、待遇改善につながるかもしれないからです(50代/男性)

【「反対」の回答理由】

▽ADにマイナスなイメージがそもそもない。名前を変える理由が分からない(20代/女性)
▽名前を変えても重労働は変わらない。そこを変えなければいけない(60代/男性)
▽過酷な労働環境を改善するのが第一であって、呼び方を変えるなどパフォーマンスでしかない。もっと他にやるべきことがある。ADという呼び方は馴染み深いので変えてほしくない(10代/女性)
▽ADはディレクター途上者(勉強中)という意味でしょうから、この呼称自体に問題があるわけではなく、改善すべきは労働環境、制度(働き方)の方だと思うからです(60代/男性)
▽そもそも長時間労働を強いるような会社や上司は名前が変わった程度では変わらない。本質論からかなりずれていると思う(50代/男性)

【「どちらでも良い」の回答理由】

▽ADがその呼び名に対してどう思っているのか聞いてみないと分からないから。変えてほしい人が多数であれば変更してもよいと思う(30代/女性)
▽自分の周りにADの仕事をしてる人がいないから、知ってるのはテレビの中での苦労話だけであって、ほんとかどうかわからないし、名前を変えたところでADの職業の大変さは変わらないと思うから(40代/男性)
▽私の勤務する会社にもAM(アシスタントマネージャー)という役職があり、アシスタントが雑用というイメージがないため(20代/女性)
▽どんな呼称にもいいイメージや悪いイメージがあっても仕方ないこと。ディレクターになるために、アシスタントをする、と言う信念があるのならどちらでもいいのではないか。世の中いろんなことを無駄に忖度しすぎな気がする(40代/女性)
▽これまでも色々な職種の名前が変更されてきているが、イメージを変更というより性別の区別をなくしたりするものが多かった。ADの名前を変えたところでキツイ業務内容なのであれば、あまり意味がないと思う。ADの業務を見直してみたらいいのではないか(40代/女性)

【「わからない」の回答理由】

▽呼び方を変えて何が変わるのかわからないので、仕事の内容や待遇がよくなるのか?必要性がわかりません(70代/男性)
▽名称変更でどのような点が変わるのか、よくわからないから(50代/女性)
▽ADがどんな仕事なのか分からないし、好きでやってる気がする。もっと賃金を上げてあげればいいと思う(70代/男性)
▽業界の事、業務内容を良く理解していないので(70代/男性)
▽ADの仕事の詳細がよくわからないし、呼称を変えることでイメージが変わるのか疑問である(60代/男性)

   ◇   ◇

「賛成」の方からは、「呼称を変えることが待遇改善につながるかもしれない」「できることは何でもするべき」という意見が多く挙がっていました。一方で、「反対」の方からは、「ADという名前自体に悪いイメージはない」「名前だけを変えても意味がない」「大切なのは仕事の内容を変えること」という意見が多くありました。また、「どちらでも良い」「わからない」と回答した方からは、「ADがしている仕事について、詳しく知らない」という意見が多くありました。

ほかにも「呼び名を変えたほうが良い」と思うものは

続いて、今回の「AD」の件のように、「呼び名を変えたほうが良い」と思うものについて聞いたところ、以下のようなコメントが寄せられたそうです。

   ◇   ◇

▽「自分の妻」のことを「嫁」というのはやめてほしい(60代/女性)
▽「庶務」がつまらない業務をしているイメージがあるので、具体的な言い方は思いつきませんが変えて欲しいと思います(50代/男性)
▽「教頭」。教師の頭としての指導的な立場であるはずだが、雑用的な仕事が多く、長時間労働を強いられている(60代/男性)
▽「受付嬢」。対応する人は女性のみじゃなくて良いと思うため(20代/女性)
▽「女子アナ」。男子アナと言わないのはなぜか(60代/女性)
▽芸能人が一般人の事を言う「素人」(50代/男性)
▽「パート」。パート=主婦のイメージがあり、たかがパート、所詮パートと言われがちだから(40代/女性)
▽パートナーのことを「主人」という言い方。主人というのは文字通り自分の主、仕えるものという意味があるから自立した言い方ではないから。自分の主人は自分自身だから(30代/女性)
▽「ウエイター」と「ウエイトレス」。男女によって名前を変えるのは変(60代/男性)
▽国会議員を「先生」と呼ぶこと(50代/女性)
▽「電子タバコ」。害が少ないのにたばこのイメージが強いから(40代/男性)
▽「ニート」。ニートである全員が怠けていて無気力だというイメージが社会的・世間的に定着しすぎているのでニートの人達が再び社会復帰出来ない環境・状況が助長され雇用されにくく日本経済にとっても大変多くの労働力や税収の損失になるため(30代/男性)
▽「糖尿病」という名前。病名に「尿」は恥ずかしいしかわいそう。高血糖症とかすればいいのにとおもう。高脂血症、高血圧症のように(50代/女性)
▽「CEO」とか会社役員の呼び方にどの様な役職なのかわからない部分が多い(70代/男性)
▽「女優」。女性も男性も「俳優」でいいと思う(40代/男性)

   ◇   ◇

「男女で差がある名称」について、変えてほしいと思っている方は多いようです。また、パートナーのことを「主人」や「奥さん」、「嫁」と呼ぶのをやめてほしいという意見もありました。

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▽引用元:「日本トレンドリサーチによる調査」
https://trend-research.jp/12265/
▽引用元:「株式会社NEXER」
https://www.nexer.co.jp

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