誰でも二つ三つはありそうな漢字の読み間違い経験。お弁当に入っていたちくわの画像に「紀文(のりふみ)って誰」とコメントしたツイートが話題です。紀文公式さんが「わたしです…きぶんと読みます…」と返すや、SNS上で社名いじりは大喜利状態に。ツイッターランド、今日ものどかだなあ。
「弁当に入ってたちくわ
なんか文字書いてあるなぁと思ってよく見たら紀文(のりふみ)でした
紀文って誰笑」
ヒロキ(@4912mendy109)さんのツイートに、水産練り物大手の紀文食品(東京都)の紀文公式(@kibun_kitchen)さんが「すみません私です。」「わたしです…きぶんと読みます…」と遠慮がちに反応すると、このやりとりがSNSで注目を集めました。
さっそく他の企業アカウントから「のりふみ公式さん今まで読み方間違えててすみませんでした。」(アース製薬)「のりふみさん!これからもよろしくお願いします!」(ドン・キホーテ)といじりが入るや、「きぶんだよ!」「のりふみじゃないもん( ˘•ω•˘ )」と応酬が開始。さらには「おうおう!焼きそばパン買ってこいや!」のボケに、「それは子分!きぶんだよ!」と「児嶋だよ!」を彷彿させるノリツッコミが展開されています。各社のSNS担当者、楽しそう…。
こうした誤読はネットユーザーも身に覚えがあるようで、「私の先輩もとんかつ和幸(わこう)をかずゆきと言っていたのを思い出しました」「遠足のバスで「次に通るガソリンスタンドを当てよう」で「デビカル」と言った人が「当たったな」と言いながら見ていた出光を思い出しました。」と強力なエピソードが相次いで公表されています。
「これまで焼き印を全く気にしていませんでした。紀文食品さんのことも知らなかったので人の名前かな?と勘違いしてしまいました」と話すヒロキさん。食卓にはよく練り物が出るそうで、実はそれらは紀文食品の商品だったそうです。「まさか公式さんから反応があるとは思わなかったので驚きと嬉しさが半々ぐらいです」と語ります。
一躍話題になった紀文ネタですが、そもそもの社名の由来は。紀文食品に聞きました。
同社によると、紀文創業者の保芦邦人氏は日本一の商人を目指して山形から上京後、1938(昭和13)年、25歳の誕生日に八丁堀に山形屋米店を開きました。その後、築地場外に紀国屋果物店を開店。さらに海産物卸売業にも事業を拡大する際、社名の変更を考えたそうです。「当時は、「運(うん)」が開けるようにとの思いから、社名に「ん」を加えるという風潮があり、当社では紀国屋果物店の「紀」に、運をつけるための「ん」を加え、紀文(きぶん)に落ち着いたと聞いております」と広報担当者は説明します。なおネット上には「創業者夫人の名前から『文』をつけた」との説も開陳されていますが、「その情報は当社からは発信しておりません」とのこと。
誤読された「紀文」の焼き印ですが、同社は1951(昭和26)年から焼印を押した商品の販売を開始。「紀文ブランド」を一目で見分けてもらうとともに、「品質第一」の心構えが込められています。また「ハートフラワーマーク」と呼ばれる同社ロゴは、商品を通じて、作り手である紀文、流通業者そして消費者の三者の心と心のふれあいの大切さ、パートナーシップの素晴らしさと感謝の気持ちを表現しているそうです。
公式さんになり代わりあらためて一言。のりふみじゃねーよ、きぶんだよ!