「これでキッチンへの侵入をブロックできるので 犬ってロジカルな生き物だよなと思う」とつぶやき、1枚の写真をツイッターに投稿した、旅客さん(@vc10derness)。そこに写っていたのは、キッチンの入口をふさぐ2つのファイルボックスの前で、侵入禁止の言いつけをしっかり守るコーギー犬の姿。
入口をふさぐ2つのファイルボックスは、どちらもほぼ空っぽ。ファイルボックスより体高のあるコーギー犬なら、ピョンと飛び越えたり、簡単に倒すことも出来るはず。また、2つのファイルボックスの間には、犬が鼻を押し入れて通り抜けられる隙間も空いています。
にも関わらず、「ここから先は入ってはいけない」という飼い主との約束を論理的に理解しているように見えるコーギー犬の姿に、「入ろうと思えば入れるが、入ったらダメというのが伝わる」「『ご主人、あの、ここ、通れないです』って顔がかわいい」という絶賛のリプライが殺到。また、「うちのは問答無用で破壊して来る」と、犬飼いさんたちからのリアルな声も多数寄せられました。
「その内サイみたいに鼻で突破してきます(経験談)」
「そのうち飛び越えたり前足や鼻で押し退けて入ってきますね」
「ウチは鉄柵つけても壊してきます」
さらに、「一方猫は箱に入った」「ねこは『この先に何かある』で突破してくる」「お猫様には通用しない」と、猫飼いさんたちからのシニカルな声も寄せられました。
このお利口なワンちゃんは、旅客さんの愛犬、スピカちゃん。以前、「犬の大きさの分かる写真を出してください」というマンションの管理組合の要望で送ったという、A 4ファイルと並んだ可愛い姿でも話題になった、1歳になるコーギー犬の女の子です。
犬飼いさんだけでなく、猫飼いさんたちも大いに盛り上がったスピカちゃんのロジカルな様子について、飼い主の旅客さんにお話を伺いました。
ーー簡単に押しのけられそうなのに、スピカちゃんはファイルボックスから向こうに入っちゃいけないというルールをきちんと理解しているのですね。
「玉ねぎなど、キッチンには犬が食べると毒になるものがうっかり床に落ちたりする恐れもあるので、先月から料理中はキッチンの入口にファイルボックスを置いてふさいでいます」
ーーなぜ侵入防止にファイルボックスを?
「最近引っ越しをしたのですが、キッチンの配置が変わり、今まで使っていたペットゲートが置けなくなったので、代わりに何か対策はないか…と妻が近くにあったファイルボックスを並べたのが始まりです」
ーースピカちゃんの雪散歩のお写真も拝見しましたが、雪はかき分けてもいいけれど、ファイルボックスは押しのけてはいけないということをロジカルに理解し、行動しているように見えますね。
「不思議と、ファイルボックスを置くだけで踏みとどまるようになりました。ただ、数分もたなかったり、食べ物が床に落ちてるのを見つけると誘惑に勝てなかったりしていたので、侵入を現認したらその都度ダメと叱って追い出す、を繰り返しました」
ーーなるほど!犬飼いさんたちからは、「そのうち飛び越えたり前足や鼻で押し退けて入ってきます」といったリプライも寄せられていましたね…。
「確かに、最初は数分もたずに押しのけて隙間から入ってきましたし、今も日によってはだるまさんが転んだ状態で、気づくとボックスの隙間を鼻で広げていることもあります。とはいえ、少しずつ侵入の試みは減って、むしろ飽きてどっかへ行くことが増えました」
ーー「ゾーニング(区分け)のしつけをちゃんとしてる飼い主さんの努力を感じます」というリプライも寄せられていましたが、スピカちゃんに「ルール」を教える際、工夫されていることなどはありますか?
「明確にルールを破った時は必ず、ただちに、びっくりするくらい叱る、ただし後に引きずらない、ですかね。あとは、なるべく物などで見える形にする、人間の気まぐれで決まり事のハードルを上げ下げしないこと、を心がけています」
◇ ◇
ロジカルに行動しているスピカちゃんの姿から、しっかりケジメをつけることで、飼い主と犬が互いに心地よく暮らせることがわかります。可愛い上目遣いでワンちゃんたちにおねだりされると、飼い主はついルールをゆるめてしまいがち…。大切な愛犬たちを危険から守るためにも、可愛い上目遣いの誘惑に負けない「飼い主の強い気持ち」が大切なのかもしれませんね。