結婚式でお披露目されるはずだった手作りのウエディングドレスが今、Twitter上で脚光を浴びています。
コロナ禍で結婚式中止→SNSで披露
服や雑貨の制作活動を行う「ねぎ」さんは20日、自身のTwitter(@9419ssYY_Negi)を更新。「結婚式でお披露目したかった手作りウェディングドレス みんなに見てもらって無念を晴らしたい」とフォトウエディングで撮影した写真を投稿しました。
2020年5月に挙式予定だったねぎさん。招待状も手作りして既に発送を終えていましたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により翌年4月に延期。「しかしそれも参列していただける方の安全を考慮して中止にしました」。せめて写真だけでもーーと2021年5月にフォトウエディングを予約しますが、緊急事態宣言のため1カ月延期。このほどようやく形に残すことができたそうです。
写真を見たユーザーからは「すごく綺麗です」「うっとりしました」「シルエットもきれい」「何度見ても素敵」「私もオーダーしたいです」などの声が寄せられ、9万を超えるいいねがつきました。
たった1人で縫製「半年かかりました」
ねぎさんご本人に話を聞きました。
ーー自身のウエディングドレスを作ろうと思ったきっかけは?
「ウェディングドレスはベアトップ(両肩を露出したスタイル)が主流ですが、私は襟や袖のあるクラシカルなウェディングドレスを着たいと思い、自分で作ろうと思いました。ウェディングドレスは2年前に、知人の結婚式に合わせて作ったことがあります。その時は新婦さんからのデザインオーダーに合わせて作りました」
ーー今回も全てお1人で?
「頭の中のイメージを知人と相談しながらデザイン画として描いてもらいました。それ以外の型紙作成や縫製は全て自分で行なっています。デザインは2年前に完成していましたが、結婚式の延期や中止もあり、制作開始から半年程度かかりました」
結婚式で注目される「後ろ姿」にこだわり
ーー特にこだわったポイントは?
「結婚式では後ろ姿をよく見られるため、バックスタイルにデザインポイントを持ってきて、たくさんの布やレースを使ったトレーン(スカートの裾)を作りました」
ーードレスの完成度の高さに驚きました。
「高校で服飾の選択科目を受講して少し学んだ後、文化学園大学へ進学し、4年間服飾について専門的に勉強しています。卒業後はアイドルの衣装制作の手伝いやオーダーメイドの服作りをしているほか、メンダコ帽子(オリジナルのチューリップハット)やベビー用品などを作ってインターネットで販売したりもしています」
「たくさんの人に見てもらえて報われた」
「コロナ禍が落ち着いたら、披露宴だけでもあらためて行い、家族や友人にドレスをお披露目したいと思っていますが、それも実現できるのかわからない状況です」というねぎさん。だからこそ、Twitterでの反響の大きさには「作ったドレスをたくさんの人に見てもらえて報われました」と喜びます。
「全く予想していなかったのですごく驚いています。『こんなドレスが着たかった』や『ウェディングドレスに興味がなかったけれどこれなら着てみたい』といった反応がうれしかったです。人に感動してもらえる服を作るのが夢だったので、『感動した』という声もいただけたことも、とても励みになりました」