昨年7月、幻冬舎メディアコンサルティングが「カメの飼育係」を募集していることが話題になり、まいどなニュースで取り上げた。(2020年7月28日公開「どうして!?出版社が「カメの飼育係」を募集 時給は1100円…高いか安いか、仕事の実態を聞いた」リンク)
あれから一年…僕にとってすでに遠いものになりつつあったカメたちの記憶を一通のメールが呼び起こした。
「幻冬舎で松竹梅というケヅメリクガメの飼育員を、昨年9月から担当している者です。当時、中将さんの記事を読んで、飼育員募集に応募したのですが、、この度引っ越しを機に8月で退職する事になり…良き方に後任にいらして欲しく、また記事を書いてなんて頂けないかなと」
その後の事情は知らなかったが、なんとあの記事がきっかけでカメたちの世話をする人が現れ、その人が退職するにあたりあらためて飼育係を募集しているというのだ。その後、カメたちは元気にしているのだろうか?一年間飼育を担当した感想はどのようなものだったのだろうか?色々と気になって、現在の飼育員である武山さんにお話をうかがった。
中将タカノリ(以下「中将」):武山さんが飼育係に応募されたきっかけをあらためてお聞かせください。
武山:元々動物に関わる仕事を探していて、カメには縁も知識も無かったのですが、中将さんの記事を拝読し、楽しそうかなと思い応募しました。
中将:僕の記事がきっかけになったなんて嬉しいです。カメたちの飼育を担当するにあたり、ご苦労されたことや戸惑ったことはありませんでしたか?
武山:そもそもは犬猫のペットシッターをしているので、採用いただいてからカメについての勉強を始めました。最初は全てが戸惑いの日々でしたが、給餌の内容や暮らしている小屋の環境など出来る範囲で勉強しながら改善させて頂きました。
中将:カメたちと1年間接してみていかがでしたか?
武山:3頭とも個性豊かで、毎日よく観察していると性格の違いもわかりますし、食べ物の好みも違います。松っさんは一番体の大きいメスでとにかくおおらかでおだやか。温水シャワーが大好き。竹ちゃんはとにかく賢い。状況を常に見て把握して甘えて来ます。「カメの着ぐるみを着たトイプー」と呼んでます。梅ちゃんは末っ子の唯一男子。いつも姉さんたちから出遅れます。
冬場、温度管理がまだ不十分だったためか、松が風邪を引いてしまった時はとても心配しました。でも病院に駆け込んで回復した後は、一層甘えて来る様になった気がします(笑)。
中将:引っ越しが決まり、退職することになった時のご心境についてお聞かせください。
武山:丸1年、毎日お世話をさせてもらい楽しかったですし、Instagramもたくさんの人が見てくださっていたのでとても寂しかったです。
中将:このお仕事のおススメのポイントや後任者に期待することをお聞かせください。
武山:動物と向き合って、ひたすらお掃除と健康管理をするお仕事です。ちょっと孤独かもしれませんが、自分のペースで作業が出来ます。カメ好きの方にとってはパラダイス、動物全般が好きな方にも貴重な体験の日々となると思います。命に関わるお仕事なので、実直な方に応募して頂けると嬉しいです。私自身、困った時はカメ飼育の先輩方にたくさんアドバイスを頂いたり助けて頂きましたので、しっかりお仕事を引き継がせてもらいたいと思っています。
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現在、幻冬舎メディアコンサルティングは求人情報サイト「Indeed」「engage」に飼育係の求人広告を掲載している。時給は1100円。ぜひ動物好きな、心の優しい方に応募してもらいたいものだ。
■幻冬舎の松竹梅Instagramアカウント:https://www.instagram.com/gentosha_kame3/