演歌番組なのに全身タイツ?セーラー服?…きゃりーぱみゅぱみゅに憧れる女性歌手のコスプレ企画が話題

中将 タカノリ 中将 タカノリ

関西を中心に各地で人気を集める老舗演歌番組「演歌JACKS」(奈良テレビ)で現在進行中のある「異常」がひそかな話題になっている。

「異常」というのは番組のレギュラー出演歌手、MARIさんの歌唱スタイル。毎回、曲に合わせて全身タイツの謎の生命体、「オズの魔法使い」のキャラクター、ギャングなどに扮した中高年のコーラス隊を引き連れ、自身も七変化とばかりにさまざまコスプレに身を包んで歌うその光景はとても演歌番組のものとは思えない。

はたして「演歌JACKS」に何が起こっているのだろうか?MARIさんとコーラス隊のリーダー、ファンキーコバさん、番組プロデューサーの楠本佳生さんにお話をうかがってみた。

中将タカノリ(以下「中将」):これはいったい何がおこなわれているのでしょうか?

楠本:去年6月の放送分から始まった「MARI&JACKSモンスターズ」というコスプレ企画なんです。MARIは歌手になる前はきゃりーぱみゅぱみゅさんにあこがれて路上でコスプレパフォーマーをしていた変わり種なんです。事務所に入って歌手活動を始めてからは周りが「コスプレなんてとんでもない」ということで控えていたんですが、去年たまたま番組でミュージカル「キャッツ」の代表曲「メモリー」をカバーすることになった時に猫柄の全身タイツで渾身のコスプレを披露してくれたんですね。

それで僕含めスタッフが興味を持って、どうせなら他のレギュラー出演者も巻き込んで積極的にやっていこうということになりました。

中将:ビジュアル的にかなり斬新な企画ですが、反対意見や渋る声は無かったのでしょうか?

コバ:いい年して格好悪いし、僕は一回だけやって断ろうと思ってたんですよ(笑)。でもいざやってみたら目指す世界観は面白いし、衣装は本格的なものを用意してくれるし、MARIさんの本気具合が見えてきたので続けることになってしまいました。

中将:毎回の曲や衣装はMARIさんが決めているんですか?

MARI:私一人だと突拍子もないことを考えちゃうんで、楠本プロデューサーに相談しながら決めてます(笑)。あこがれていたきゃりーぱみゅぱみゅちゃんの「にんじゃりばんばん」や「ファッションモンスター」を番組で歌わせてもらえるとは思ってもいなかったので、毎回準備は大変ですがやりがいを感じています。

中将:そもそもMARIさんがきゃりーぱみゅぱみゅを好きになったきっかけは何だったのでしょうか?

MARI:カラオケに行った時、たまたまきゃりーちゃんがMCをしていた「DAM CHANNEL」やミュージックビデオを見て、一目で好きになりました。衣装と言いダンスと言い、素晴らしいエンターテイナーだなと感動して、自分もああなりたいと思ったのが歌手デビューの遠いきっかけになりました。

中将:MARIさんのほうがけっこう年上かと思いますが、世代を超えて響くものがあったんですね!MARIさんは画家としても活躍しておられるので、アーティスティックな感性が共通するのかもしれません。今後の「MARI&JACKSモンスターズ」の抱負をお聞かせください。

MARI:コロナが落ち着いたらこのグループで番組を飛び出してコンサートをしてみたいですね。視聴者やファンのみなさんに楽しんでもらえるよう頑張ります。

楠本:実際視聴者からは、毎回演歌ばかりでマンネリするよりもこういう刺激を求めていたという声が多いんです。定期的に奈良テレビの情報番組「ゆうドキッ!」でも番組をPRさせてもらえる機会があるので、次はこの企画を推していきたいと思います。これに乗じてデビュー曲の「男と女の第2章」にもより注目が集まって欲しいですね。

   ◇   ◇

▽「MARI(まり)」
兵庫県西宮市出身
コスプレパフォーマーを経て2018年、アクトラスレコードからシングル「男と女の第2章」でデビュー。ホース(馬)ペインティングの画家・坂田典子としても活躍している。

▽「演歌JACKS(えんかじゃっくす)」
奈良テレビ毎週水曜14時~
J:COM 11ch 毎週火曜10時~
ほか天草ケーブルネットワーク、兵庫養父市CATVなどで放送中。
公式サイト:http://www.mediajacks.jp/index.html

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きゃりーぱみゅぱみゅに影響をうけたMARIさんが演歌界に巻き起こしつつあるコスプレという新旋風。今後もMARIさんと「演歌JACKS」の動向から目が離せない。

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