事故で右足を骨折していた子猫 希望していた黒猫とは違ったけど…今では家族の宝物に

渡辺 陽 渡辺 陽

子猫のきなこちゃんは、事故に遭って右足を骨折し、道端でうずくまっていた。たまたま通りかかった人が保護して治療を受けさせ、里親を募集。愛知県に住むUさんは、知人からきなこちゃんのことを聞いたが、写真を見ると希望していた毛色ではなかった。

 

事故に遭い、うずくまっていた子猫

2016年12月、愛知県で事故に遭ってうずくまっている子猫を保護した人がいた。動物病院に連れて行くと、右足が骨折していたので手術を受けさせた。しかし、保護主の父親は猫が苦手だったので、祖母の家で預かってもらうことになった。

愛知県に住むUさんは、子供の頃、姉が保護した猫と20年間一緒に暮らし、すっかり猫のツンデレに魅了された。Uさんの2人の姉や子供達も、それぞれ保護猫を家族に迎えている。

Uさんは、知人に子猫が欲しいと話していたのだが、ある日 LINEで写真が送られてきた。

黒猫の男の子を希望していたが、写真の子は茶トラの女の子で生後7ヶ月くらいだった。

「全く正反対じゃん・・・」と思い、一度は断わったが、長男に写真を見せたら「この子 欲しい!絶対この子!」と言うので、家族として迎えることにした。

昔から一緒に暮らしていたかのよう

12月24日、保護主のお母さんが家に連れてきてくれた。キャリーケースに入っていたが 「出して、出して」とガタガタと音をたて、家に入ってキャリーケースのふたを開けると、すぐに飛び出て家の中を走り回った。

名前は長男の希望で、「きなこちゃん」になった。Tさんもいくつか提案したが、すべて却下されたという。

きなこちゃんは全く人見知りせず、その日のうちにすぐに慣れ、ベッドの中でUさんの腕枕で寝たり、こたつの中で伸びて寝たりした。全く緊張することがなく、まるでずっと前から一緒に暮らしていたかのように振る舞った。

きなこちゃんのためにマンションを購入

きなこちゃんは、のんびり屋さんで少しどんくさいところがある。ひとことで言うなら「ツンデレの女王様」。リビングやUさんの引き出しを自分で開けて入るのが得意技だ。

ある日、Uさんが仕事から帰ってきたら、タンスの引き出しの中身が全部床に散らばっていて、引き出しの中で眠っていたこともある。姿が見えないので探し回ったら、リビングの引き出しに入って寝ていたこともある。

「私も子供たちも猫中心の生活で、すっかり猫下僕(ねこしもべ)になりました。会話の中心は常にきなこで、何をするにもきなこファーストです」と、Uさんは言う。

きなこちゃんを迎えた当時住んでいたマンションは賃貸で、ペット禁止だった。きなこちゃんを迎えた数日後にスプリンクラーの点検があり、きなこちゃんをそっと隠した。Uさんは、じっと隠れているきなこちゃんを見て、「この子は何も悪いことをしたわけではないし、こんなに可愛くて一生懸命生きているのに、今後もこんなのはイヤだ」と思い、1カ月半後にマンションを買い、今の家に引っ越したという。

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