オンライン住宅ローンサービス「モゲチェック」を運営する株式会社MFSは、「新型コロナウイルスによる、住宅ローンボーナス返済への影響」に関するアンケート調査を、現在住宅ローン返済中の30代―50代の男女592名に対して実施。調査結果を6月26日に公表しました。新型コロナウイルスの影響で、夏のボーナスの減少を予想する人が一定数見られる中、ボーナス返済を選択している30代の約2人に1人が、ボーナス返済を軽減する対応策を検討・実行したといいます。また、同じくボーナス返済を選択している30代の約3人に1人は、ボーナス返済を選んだことを後悔しているそうです。
ボーナス返済を選択している人は約4割…関西では少なめ
住宅ローンのボーナス返済とは、ボーナスが出る月に、ほかの月よりも多く住宅ローンを返済するもの。ボーナス支給月にまとまった金額を返済する分、月々の返済額の負担を抑えられるといわれています。このボーナス返済を選択している人は、全体で37.7%でした。なお、関西ではボーナス払いを選択している割合が他の地域に比べて少なく、21.1%だったといいます。
「この夏のボーナスは減る」と予想した人が多い業種は、製造、サービス、飲食、医療・介護業
「新型コロナウイルスの影響で、この夏のボーナスは減る」と予想している方が多い業種は、製造業(47.8%)、サービス業(40.4%)、飲食業(40.0%)の順となったといいます。次いで4番目に多いのは医療・介護(36.2%)で、同社では「新型コロナウイルスの感染を恐れて受診控えが起こっていることが、医療機関の経営にも影響を与えていることが伺える結果となりました」としています。
また、年代別では、若い年代ほど「ボーナスが減る」と予想している方が多く、危機感を持っている方が多いことがわかったといいます。
30代の約2人に1人はボーナス払いの軽減策を検討・実行
ボーナス払いを選択している方に対して「今の新型コロナウイルスの状況を受けて、ボーナス払いについて再考・もしくは実行したことはありますか?」と聞いたところ、全体の23%程度が軽減策を検討・実行していたそうです。具体的な対応策としては「借入先の金融期間への相談」(11.2%)、「FPや専門家に相談」(6.7%)、「他金融機関への借り換え」(4.9%)の順になったといいます。
なお、この数字は世代間で大きな差が見られ、軽減策を検討・実行した割合は、50代では6.7%、40代では13.4%だったのに対し、30代では45.7%と約2人に1人まで増えるといいます。同社では「(若い世代ほどボーナスが減ると予想していたが)ここでも若い世代ほど、ボーナス払いに対して危機感を持っていることがみてとれます」としています。
ボーナス払い…30代は約3人に1人が後悔
ボーナス払いを選択している方のうち、ボーナス払いにしたことを後悔している人の割合は14.3%でした。年代別では、30代28.4%、40代6.0%、50代6.7%だったといいます。
なお、ボーナス払いを選んだ理由で最も多かったのは「毎月の返済額を減らしたかったから」(60.5%)、次いで「定年までに住宅ローンを返済したかったから」(24.2%)となっていたそうです。
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同社によると、日本の住宅ローン貸出残高は約950万件(国土交通省調べ)あり、6世帯に1世帯は住宅ローンを返済している計算になるそうです。