野村監督死去に思う…やっぱり男性は妻に先立たれると弱い? 「今から家事やつながりづくりを」

ハイヒール・リンゴのつぶやき

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 元プロ野球監督の野村克也さんが亡くなられました。阪神の監督就任の際にインタビューさせて頂いた事を思い出します。すごく怖いイメージだったのが実はとても優しい方でした。その直前にサッチーこと故・佐知代さんと番組でご一緒させて頂いたご縁もあったのかもしれませんが、今思い返しても、とても仲の良いご夫婦。「仕事は世の中にたくさんあるけど、野村佐知代という女性は一人しかいない」という名言。なかなか言えることじゃない。佐知代さんもいろんなことがあったけれど、御夫婦としては最高だと思います。

 世間的には80歳を超えたら「大往生」と言われたりしますが、家族にとっては幾つになっても「大往生」なんてありません。奥様を亡くしてからの野村さんの弱り方、すごくつらかったんだろうと想像出来ます。

 妻は夫を亡くして2年は落ち込むけれどその後元気になるが、妻に先立たれた夫は2年を境に病気になる―という話もあります。実際、そういう方は多いような。私の旦那さんは私より一回り年上で、絶対自分が先だと思っているので、私がもしもの時のために通帳や印鑑などの保管場所を伝えても、全然、聞いてませんというか、聞いてはいますが覚えておく気がない。そう思うと、かいがいしく妻が夫の世話を焼くのは、実は夫の自立を妨げている―という指摘はもっともだと思います。

 我が家も、夫が何一つできないのは良くない!と、まずはゴミ出しから始めてもらってますが(家中のゴミを集めて分別して袋に入れるのは私だけど)もう少し家事のレパートリーを増やそうと考え中。料理(といっても炒め物とチキンラーメンですが)と洗濯はできるけど(洗濯機のスイッチを押すだけですが)、雑巾の場所も知らない、トイレ掃除も出来ない。男性は女性に比べ、会社を辞めたら社会とのつながりが最小単位の夫婦だけになってしまいがち―と言われてますから、ペットを飼うのでも趣味でも、何かツールを作って社会との扉をこじ開けておかないと、ダメですよね。

 私の父は57歳で他界し、母は55歳でおひとりさまになりましたが、86歳になる今もとても元気。若い時ほどご近所のコミュニティーも強いでしょうが、男の方だってお料理教室とか実利を兼ねてておススメです。ボランティアもいいかも。

 夫婦といっても、必ずどちらかが先に逝き、必ずどちらかが残されます。政治も、高齢者の医療だけでなく、生きがいにもお金を使ってほしい。たとえ伴侶を亡くしても、何かで楽しく社会とつながっていくことの大切さを、野村さんは最後に教えてくれたのでは…と思うのです。

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