2024年3月、北大阪急行電鉄の千里中央~箕面萱野間が開業しました。その際、梅田をはじめとした大阪市内中心地へのアクセスの良さが強調されました。宣伝のせいか、どうしても北摂(大阪府内北部)=大阪市内へのアクセスが便利=通勤が便利な地域、という図式が私の頭にあります。そこで、大阪オフィス街へのアクセスが本当に便利なのか、私鉄、地下鉄を中心に調べることにしました。
そもそも大阪オフィス街はどこにあるのか
大阪市のオフィス街は主に大阪梅田エリア、淀屋橋・本町・北浜エリアにあります。大阪梅田エリアには、大手企業やITをはじめとした新興企業が集まります。一方、淀屋橋・本町・北浜エリアには、銀行や商社がオフィスを置き、昔ながらのオフィス街といった感じです。大阪は梅田の「キタ」と難波の「ミナミ」で紹介されることが多いですが、難波はオフィス街というよりは繁華街です。
この他では、新大阪エリアにオフィスを置く会社も多いです。東海道・山陽新幹線の新大阪駅に近いため、広域移動が必要な企業に好まれています。
北摂から大阪オフィス街へ特段速く行けるわけではない
北摂は大阪府北部にある豊中市、茨木市、吹田市、箕面市、豊中市、池田市などのエリアを指します。北摂にあるいくつかの駅をピックアップし、大阪市内オフィス街までの所要時間を確認します。
北大阪急行・Osaka Metro御堂筋線の場合、箕面萱野→梅田間14.8キロの所要時間(平日8時台発)は26分、箕面萱野→本町間17.0キロの所要時間は31分です。
次に茨木、高槻からのアクセスです。阪急京都線の茨木市→大阪梅田間17.2キロは21分、高槻市→大阪梅田間23.0キロは27分です。また、京都線はOsaka Metro堺筋線と相互直通運転をしています。準急ですと、茨木市→堺筋本町間17.1キロは30分、高槻市~堺筋本町間22.9キロは37分です。
参考までに、阪急神戸線の夙川駅(兵庫県西宮市)から大阪梅田駅まで18.3キロありますが、所要時間は24分です。箕面萱野→梅田間と所要時間を比べると、2分短いです。一方、南大阪の場合、近鉄南大阪線・藤井寺(大阪府藤井寺市)→大阪阿部野橋間13.7キロは14分です。
ポイントは所要時間ではなく、乗り換えの回数
単純に大阪オフィス街までの所要時間を比較すると、北摂が極端に所要時間が短いわけではありません。北摂のポイントは大阪梅田エリア、淀屋橋・本町・北浜エリアへ乗り換えなしで行ける地点が多い点です。
北大阪急行線、Osaka Metro御堂筋線は言うまでもなく、阪急京都線、千里線は本町・北浜エリアを沿線に持つOsaka Metro堺筋線と相互直通運転を行い、大阪梅田エリア、淀屋橋・本町・北浜エリアへ乗り換えなしでアクセスできます。
さらに、箕面萱野駅から新大阪駅までは20分以内なので、北摂は出張が多いビジネスパーソンにとっても重宝するエリアと言えそうです。
一方、北摂の反対側になる南大阪の私鉄、南海や近鉄南大阪線は大阪梅田エリア、淀屋橋・本町・北浜エリアへは直通しません。Osaka Metroに目を向けると、南大阪から大阪市内中心地へ直通する路線は御堂筋線と谷町線です。このうち、谷町線は南森町駅まで堺筋線の東側を走り、淀屋橋・本町・北浜エリアから少し外れます。その代わり、沿線は官庁が多いです。
もちろん、住環境もありますが、北摂の隠れた人気は、所要時間を要しても1本で大阪オフィス街へアクセスできる点にあるのではないでしょうか。