親の働き方は子どもに影響を与えますが、ときに思いもよらない形で子どもの心に残ることもあるようです。漫画家のまぼさんもコロナ禍で働き方が大きく変わったそうですが、子どもは親の想像とは違う形でその姿を受け取っていました。当時のエピソードを描いた作品『コロナ禍だった頃の仕事と育児』をX(旧Twitter)に投稿すると、約3600いいねが集まりました。
作者はお店の内装デザインをする会社に勤めており、子育ての傍ら激務をこなしていました。仕事が忙しい時には、自宅で子どもにご飯を食べさせながらウェブ会議をしたり、子どもを連れて休日出勤したりすることも。作者は子どもを仕事に付き合わせている状況に、後ろめたさを感じていました。
そんな中、2020年に新型コロナウイルスが流行します。緊急事態宣言による保育園の休園は、共働きである作者の家庭にも大打撃を与えました。作者は午前と午後で夫と役割を交代しながら仕事と育児に対応し、休園の続いた数カ月を乗り越えました。
しかし、コロナ禍で一変した生活は子どもの言動にも影響を与えました。自宅で常に両親の働く姿を見ていた息子は、「こちらいただいていいですか?」「ママも召し上がれ」などと敬語で話すようになりました。他にも、「ママを待つ保育園児」「保育園に子どもを通わせるママ」という設定で人形遊びをするようになったのです。
自分たちの働き方が息子に影響を及ぼしているのを目の当たりにした作者は、どうせなら良い影響を与えたいと思い、息子の前で楽しそうに仕事をしようと決めました。
ある日、作者が息子に「大きくなったらどんな会社で働く?」と聞くと、「ぼくは会社を作る」と予想外の答えが返ってきました。
どんな会社を作りたいのか尋ねると、息子は「まずはドアから作る」と回答。経営者として起業するのではなく、会社の建物自体を作るつもりなのだと判明します。作者は、自分たちのどんな姿を見てこの発想に至ったのだろうと不思議に思うのでした。
読者からは「あの頃は本当に大変だったよね」「仕事と子育て両立させててすごい」といった感想が寄せられました。そこで同作について、作者のまぼさんに話を聞きました。
コロナ禍は子どもの前での自分自身の振る舞いを省みるきっかけになった
ーコロナ禍に自宅で子どもを見ながら仕事をする中で、特にしんどかったことは何でしたか?
子どもが家にいると仕事がままならず、とはいえ子どものお世話や遊び相手にも専念できず、どちらも中途半端になってしまいとても心苦しかったです。「しゃーないよ!こんな状況だもん!」と割り切る力が足りておりませんでした……。
育休明けは「子どもがいることを言い訳にしないように働こう!」と意気込んでいましたが、今思うとやる気を出しすぎて持続不可能な働き方をしていたなと反省しています。
ー限られた時間で仕事をまわすために工夫していたことはありますか?
まずは状況の共有ですね。「私が対応できるのはこの時間だけです!あとは夜以降になってしまいます!」というのをチームに共有した上で取り組んでいました。
そのため、勤務時間中は常に誰かしらから電話がかかってくるという、かなりしんどい状況になっていました(笑)
ーお子さんの話し方や遊びに変化が出たとき、どのようなことを考えましたか?
当時2歳だった息子にとって、自宅と保育園が社会のすべてなんだなあとしみじみと感じました。親がしんどそうに働いていると「仕事はつらいもの」にしかならないなと思い、子どもに見せる自分自身の振る舞いを省みるきっかけとなりました!
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