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5年前に始めた80万円の株式投資で100万円の含み益 NISAに移管して非課税にできる?【FPが解説】

八幡 康二 八幡 康二

新NISA制度の普及にともない、株式投資を始める人が増えています。金融庁の調査によると、NISA口座数は2025年12月末時点で2820万口座に達しました。 一方で、保有している株の含み益を、どうにか非課税にできないかと考える人も少なくないようです。 

会社員のAさん・38歳は、5年前に特定口座で個別株を80万円分購入しました。その後株価は乱高下しながらも、2026年8月時点で評価額は180万円、含み益は100万円に到達したそうです。

また、Aさんは2026年春に新NISA制度の口座を開設し、つみたて投資枠で月3万円の積み立てを始めました。そのとき、成長投資枠は使わないまま余らせていることに気づき「今保有している株をそのまま成長投資枠に移せば、含み益100万円に税金がかからないのでは 」と考えます。

では実際のところ、含み益のある株を非課税のままNISA口座へ移すことはできるのでしょうか。ファイナンシャルプランナーの橋本ひとみさんに話を聞きました。

いったん売却して買い直しに

ーAさんが保有している含み益100万円の株を、そのままNISA口座へ移すことはできますか?

特定口座で保有している株式をそのままNISA口座へ移すことはできません。特定口座は課税口座、NISA口座は非課税口座と口座の区分そのものが異なるためです。

非課税で保有したい場合は、非課税口座であるNISA口座で新たに購入する必要があります。

ーいったん売却して買い直すことで、Aさんの含み益100万円は非課税になるのでしょうか?

すでに発生している含み益100万円については、売却した時点で課税が確定するため非課税にはなりません。非課税になるのは、買い直したあとに新たに生じる値上がり分です。

特定口座で保有している株を売却する際には、含み益に対して所得税や住民税など合わせて20.315%の税金がかかります。Aさんの場合、含み益100万円に課税されると約20万3000円の税金が発生し、手取りの売却代金は159万円程度になる計算です。

ー特定口座で売却したお金をNISA口座で買い直す場合、投資枠の制限について教えてください。

新NISAの年間投資枠は、つみたて投資枠が120万円、成長投資枠が240万円の、合計360万円と決まっています。

Aさんはすでにつみたて投資枠を利用していますが、成長投資枠は別枠のため、売却代金の159万円程度であれば十分に枠内で買い直せるでしょう。

ただし、売却から買い直しまでの間に株価が変動する可能性もあるため、同じ株数を買い戻せるとは限らない点にも注意が必要です。

◆橋本ひとみ (はしもと・ひとみ) ファイナンシャルプランナー
 銀行勤務12年を経て、現在は企業の経理をおこなう。法人営業や富裕層向け資産運用コンサルティングの経験に加え、ファイナンシャル・プランナー、宅地建物取引士の資格を持つ。

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