自由に使えるお金が限られている「お小遣い制」で、不自由さやストレスを感じる人は少なくないでしょう。そんな葛藤を描いた作品『小遣い制は辛い…?でもそれは何のため?』(作:まるいがんもさん)がX(旧Twitter)で注目を集めています。
ある日、会社の休憩室で真締真一(まじめ・しんいち)と柔木美和(やわらぎ・みわ)が激辛ラーメンに挑戦していました。その横で、同僚の小塚井セイジ(こづかい・せいじ)は妻特製の弁当を広げます。
2人の様子を見た小塚井は、「たまには俺もランチで好きなものを食べたいよ」とこぼします。妻が家計を管理しており、マンションのローンや娘の学費などの出費もあるため、自由に使えるお金は限られているからです。
そこへ、同僚の家重保(いえしげ・たもつ)がやってきます。持参の弁当を食べる家重も、結婚してからずっとお小遣い制だといいます。その金額は小塚井よりも少ないことが判明しますが、家重は「そんな使うこともないからねぇ」と穏やかに笑うのでした。
そんなある日、小塚井は同僚からおいしいと評判のラーメン店に誘われます。この誘いに対して食べたい気持ちはあるものの、値段を考えて断るのでした。
ところが別の日、小塚井は「今月はもう小遣いも残り少ない」と迷いながらも、ついにそのラーメンを食べてしまいます。そしてラーメンを食べたことがバレないように、彼は帰宅前に妻が作ってくれた弁当も公園でこっそり食べることに。
家では夕食も待っていましたが、すでに満腹だった小塚井は気分が悪くなり、外へ出ます。そして、公園のトイレで吐いてしまい、「何やってんだよ俺は…」と、自分の行動を情けなく思うのでした。
後日、小塚井は家重に「もっと自由にお金を使いたいと思わないんですか?」と尋ねます。すると家重は、「稼いだお金が子どもや家族のためになっているっていうことが、僕にとって幸せなことだからねぇ」と答えました。
その言葉を聞いた小塚井は、これまで自分のことばかり考えていたと気づきます。帰宅後には、妻と娘に「今度、近場で温泉でも行こうか」と提案し、「来月の小遣い、半分でいいからさ」と笑うのでした。
読者からは「小遣い制の切なさはあるけど、家族の優しさも感じられて沁みる」や「ちょっと救われました」などの声があがっています。
そんな同作について、作者のまるいがんもさんに話を聞きました。
小塚井さんは若い時の僕のまんまを描いています
――お小遣い制というテーマを通して、特に描きたかったことを教えてください。
僕が過去に結婚していたとき、お小遣い制でした。恥ずかしい話ですが、僕は正直お金に関しては無頓着というか、ズボラで本当にダメな人間でした(今もあんまり変わりませんが…)。
頭では奥さんの頑張りや苦労は分かっていたつもりでも、当時は僕も若く、自分勝手であったために不満を抱くこともありました。このあたりのモヤモヤした気持ちはよく覚えていて、他の小遣い制の方はどういう気持ちなんだろうか…。などとよく思っていました。
そのあたりのことをマンガに描こうと思って描いたのがこのマンガです。
――小塚井さんと家重さんのキャラクターを描くうえで、特に意識されたことを教えてください。
小塚井さんは、若いころの僕のまんまを描いています。家に帰る前に、公園でお弁当を食べたのも実話です。
あのとき、もし僕のようにモヤモヤしない、完全に納得して受け入れられたらどういう考え方になるだろうと考え、家重さんを描きました。
――帰り道に弁当を食べ、苦しくなってしまった小塚井さんの一連の行動が印象的でした。この場面は、どのような発想から生まれたのでしょうか。
こちらは上記のように実話です。2500円のラーメンではなく、普通に居酒屋ランチの唐揚げ定食とかですが。
でも今思うと、奥さんにはバレていたかもしれませんね…。
<まるいがんもさん関連情報>
▽東洋経済オンラインにて連載中『真面目なマジメな真締くん』
https://toyokeizai.net/category/comic-majimekun
▽電子書籍『真面目なマジメな真締くん』(Amazon)
https://www.amazon.co.jp/dp/B0G5475B7W?ref=cm_sw_em_r_mng_sd_rwt_FY5IxsszKHXMq
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