仕事を辞めたいと思っても、さまざまな理由からその気持ちに蓋をしてしまう人は少なくありません。イラストレーターのみかこさんが、そんな「辞めたい気持ち」と向き合った体験を描いた漫画『わたし、仕事やめてもいいんですか』が、多くの共感を集めています。
作者は夫と小学生の娘と3人で暮らしています。フルタイムで働く作者の職場は、気の合う先輩がいるものの、仕事は忙しく家事や育児との両立に追われる毎日です。帰りが遅くなった日は娘との食事を外食で済ませることもあり、「ちゃんとしたご飯を作れなかった」という罪悪感や、「仕事を辞めたい」という思いが胸に浮かびます。しかし生活費や娘の養育費のことを考えると、退職をかんたんには決断できません。
そんなある日、夫が入院してしまいます。「もっと自分が頑張らなければ」と思う反面、本当に頑張り続けられるのか不安になったみかこさんは、「自分はなぜ仕事を辞めたいのだろう」と真剣に向き合うことを決意します。
考え続けた末にたどり着いた答えは、「特別な暮らしではなく、のんびりと整った毎日を送りたい」という、ごくささやかな願いでした。しかし今のフルタイムの働き方では、その生活は実現できないことにも気づきます。
そこで、夫が退院したタイミングで、作者は上司に退職したいと相談します。しかし「家族ともう一度話し合ってみたら」と引き留められ、その日は結論が出ませんでした。帰宅後、反対されることを覚悟しながら夫に思いを打ち明けると、返ってきたのは「いいんじゃない。みかこの人生だからね」という意外な言葉でした。
ずっと夫は反対すると思い込んでいましたが、実際は背中を押してくれたのです。これによって作者は、仕事を辞めてはいけないと縛っていたのは周囲ではなく、変化を恐れて現状維持を選ぼうとしていた自分自身だったことに気づきます。
その後、作者は家計を見直したり家族に相談したり、会社を辞めるための準備を進めていくのでした。
同作について、作者のみかこさんに詳しく話を聞きました。
「自分さえ我慢すれば」をやめるまでの道のり
ーフォローした「無職7年目」さんと話すところがありましたが、実際どなたかにご相談されたのでしょうか?
無職さんは実在のアカウントで、noteのメンバーシップの中で毎月1人公開コンサルを受けられるという企画があり、昨年の12月にそちらの企画に参加しました。今回のイラストエッセイはそのときのことをフィクションを交えて描いています。
ー「仕事を辞めたい」と思いながらも、その気持ちに蓋をしていたのはなぜだったのでしょうか?
自分さえ我慢して働き続ければ、お金の心配もないし平和な毎日が続くと思っていたのが1番大きいと思います。あとは作中でもあったとおり、私より大変な状況な人も頑張って働いてるのだから私が辞めるなんてありえないと思い込んでいたこともあります。
ーご主人に仕事を辞めることを伝えた時、どんな反応でしたか?
夫は作中のとおりあっさりとした感じで反対はされませんでした。あっさりしすぎてて逆に怖かったです(笑)本当はどう思ってるんだろう……と。でも私の気持ちを尊重してくれました。
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