100円ショップ「セリア」の手ぬぐい9枚が縫い合わされ、1着のワンピースになりました。仕立てる際に型紙を用意する必要はなく、三つ折りに縫われた手ぬぐいの端を生かせるため、布がほつれないよう縫う手間もかかりません。完成までの工程を紹介した動画はYouTubeで15万回以上再生され、「セリアさん4軒はしごしてゲットして作りました」「簡単だったので大雑把な私でもうまく作れて嬉しかった」といった声が寄せられています。
動画を投稿したのは、着物を洋服に作り変えるアップサイクルなどを発信するYouTubeチャンネル「一閑張り利庵rian」を運営する、利庵さん(@rian1)です。
利庵さんは着物リメイクに取り組むうち、「もっと簡単に楽しめる素材はないか」と考えるようになったといいます。
「偶然立ち寄ったセリアで手ぬぐいを見たときに、ハッとひらめきました。手ぬぐいの横幅の寸法が、着物の反物の横幅の寸法と同じだったんです。長さは違うんですけど、複数枚を組み合わせることによって着物のリメイクと同じようにものづくりができるな…と思いました」
手ぬぐいには、縫いやすいという利点もあります。手ぬぐいの両端は「ミミ」になっているほか、100円ショップの商品は、ほつれやすい部分も三つ折りで始末されています。利庵さんによると、ミミや三つ折りで仕上げられた部分をそのまま生かすことで、ジグザグミシンやロックミシンによる端処理を省けるといいます。
「お洋服を作るときの裁断面の縫い代の始末がいらないので、とっても簡単に手軽に作れるところが魅力です」
型紙も使いません。柄が細かく並んだ手ぬぐいはそのまま組み合わせ、大きな模様が入ったものは実際に配置して、バランスを見ながら組み合わせていきます。
利庵さん自身は洋裁を習ったことはなく、学生時代は家庭科が苦手だったといいます。
「私が目指しているのは、正しくきっちり美しい仕立てではなく、ハードルを下げて、そこそこの仕上がりで手軽にできる着地点。まずは、へたくそでも、間違ってても、ぐにゃぐにゃでも完成させること。その喜びが次につながり、好奇心でどんどん上手になっていくものです」
動画の視聴者からは、自分なりにアレンジして作ったという報告も寄せられました。首元の切り込みと袖幅を広げて3Lサイズでも着られるようにした人や、ギャザーを寄せる代わりに手ぬぐいを斜めに裁ち、フレアにする手順を考えた人もいます。
こうした反響について、利庵さんは「私が投げた石が波紋となって、みんなの作りたい気持ちをくすぐって、ワクワクしてどんどん素敵なものが広がっていく…っていうのは私にとっても楽しいことです」と話します。
利庵さんは、手ぬぐいや古着を使った手軽な服づくりのアイデアを多数収録した初の著書『ざっくり切って、ざっくり縫ったらできる服』(ワニブックス)を6月に出版しています。
【利庵さんのYouTubeチャンネル】
▽一閑張り利庵rian
https://www.youtube.com/@rian1