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ステージ4のすい臓がんで妻を亡くした男性が「100万円ボロボロ一戸建て」をビフォーアフターするまで「がむしゃらに没頭した」グレー基調のシンプルモダンな住まいに「絶望の中にいた私を救ってくれた」

そんでなライターズ そんでなライターズ

雑草に覆われた100万円のボロ戸建てが、1年間のDIYで見違えるような住まいに生まれ変わっていく――。その過程をまとめた動画がYouTubeで57万回を超える再生数を記録し、「本職から見ても素晴らしい」「住む人のことを想って作り上げているのが分かる」と絶賛の声が相次いでいます。

投稿したのは、YouTubeチャンネル「DIY房総03」を運営する渡辺さん(@Boro_Saisei_J)。このプロジェクトの裏には、妻をステージ4の膵臓がんで亡くした悲しみがありました。

今回の約20分尺の映像には、素人として手探りで始めた民家再生の1年間が凝縮されています。雑草やツタに覆われ、室内には家具や日用品が大量に残されたままだった荒れた戸建てを、片付けから始めて少しずつ整えていく過程が記録されています。外壁は汚れや傷みが目立っていましたが、塗装と格子の造作を経て、印象が一変。庭には新たにウッドデッキが組まれ、荒れていた屋外空間が使える場へと変わりました。室内もキッチン、トイレ、バスルームと水回りを順に手入れし、木の天井や建具が映える落ち着いた空間へと生まれ変わっています。

このプロジェクトが始まった背景には、23年間連れ添った妻の死がありました。妻が余命宣告を受けた後、渡辺さんは「症状が良くなったら沖縄など環境の良いところに引っ越し、治療に専念しよう。そのためにも不労所得が必要だ」と考え、以前から関心のあった空き家再生に本格的に取り組もうと決意。しかし、その約束を果たす前に妻は亡くなりました。最期のとき、渡辺さんはずっと妻の手を握っていたといいます。

「握っていた妻の手から力がなくなり、そっと胸の上に手を置きました。『今までありがとう。幸せだったよ。ゆっくり休んでね』と伝えました」

しばらく仕事もできないほどのつらさに沈んだという渡辺さん。そこから立ち直らせてくれたのは、ほかでもなくDIYの時間でした。

「絶望の中にいた私を救ってくれたのは、目の前の古い家を一つずつ直していく時間であり、このチャンネルを通じて出会った皆様の温かい応援でした。心を立て直すというよりは、がむしゃらに没頭し、妻との記憶を思い出したくない、という感情が正解だったと思います。忘れたいから忙しくしているという気持ちです。無心でDIYを行い、時間が経過したことが心を立て直すこととなりました」

渡辺さんはもともと空き家再生に関心があり、5年ほど前に1棟目の物件を購入していました。しかし手をつけられないままだったその物件に、妻を亡くした後、がむしゃらに向き合い始めたのです。こうして始まったリノベーションで大きく力を発揮したのが、プロの塗装屋としての渡辺さんの経験です。最大の強みは、材料と仕入れに関する知識だといいます。

「塗料や床材はネットオークションで現場の余り品を半額以下で購入し、木材もアウトレット品やB級品を活用。浴槽塗装のように専門業者へ依頼しがちな工程でも、下地処理から下塗り、上塗りまで適切な材料を選べるため、5分の1ほどの費用で施工できました」

「プロと言えるのは塗装関係だけ」としたうえで、渡辺さんは「専門職でなくても時間をかければ空き家再生に関われることを伝えたい」と語ります。

「たいていのことは時間、手間をかければDIYできることを伝えたいです。DIYの時間は、1人なら没頭できる時間になりますし、家族と一緒ならよいコミュニケーションの機会になります。私の動画を見て『自分もやってみたい』と思ってくれる方がいれば、それが一番うれしいです」

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