キャッシュレス決済に対する受け止め方の違いがSNS上で大きな注目を集めている。
きっかけになったのは「駅ビルのテナントなので契約上やむを得ず 心の声がダダ漏れですね…」と紹介された飲食店レジ前の張り紙。
「お会計の際、聞こえませんでしたか?『現金だと助かる!!』という私たちスタッフの叫び声が。せめてコーヒー一杯、生ビール1杯のご利用の際は現金か割引チケットだと大変助かります」「勿論うちは(サービス商品以外は)キャッシュレスにも対応してます。ただ駅ビルのテナントなので契約上やむを得ず、です。正直うちのようなインディーズショップにはデメリットの方が大きい」
と店としての本音をつづり
「キャッシュレス決済も民間任せでなく、国がやるべきでは?店舗が3%前後粗利を削られる搾取システムを放置せずに。タイのPromptPayみたいな公共インフラ型なら、紙に印刷したQRから口座間直送金。手数料ほぼ無料で回せますよ」
と主張するこの張り紙は東京・新宿の駅ビルに入居する飲食店のもの。現状のキャッシュレス決済システムに対し強い不満を訴える内容だ。
今回の投稿に対し、SNSユーザー達からは
「個人事業主になってから、現金の有り難みを感じるようになった。個人商店ではなるべく現金払いを心掛けてます。年間の手数料ばかにならない。雇われ奴隷にはこの苦しみは一生分からんよ」
「カフェって、始める前は『コーヒー1杯でガッツリ儲かるやろ』と思ってた 実際やってみたら、原価30円のコーヒーだけじゃ客は来ない、 結局モーニングやセットをやることになって 人件費・光熱費・家賃の割合がどんどん重くなる。 気づいたら利益率は20%くらいまで落ちる さらにカード決済が増えると手数料+オペの手間で削られて最後に残るのはほんまにスズメの涙 「原価安い=儲かる」は完全に幻想やった」
など賛同の声がある一方
「駅ビルの集客力におんぶしていてこの言い草はどうなんだろう、としか思えないですね。それと国が決済システム運営したら手数料がかからない思っているのは浅い。国家決済システムって内国決済に国際ブランドへ手数料払いたくないシステムなので、今のインバウンド消費取り込みには役立たず」
「そんなに手数料払うのが不満ですか? システムだってタダでやってるわけではない。 多くの人がやっているからこそ、成り立っている」
といった反発の声も数多く寄せられている。
投稿者にお話を聞いた。
ーー張り紙をご覧になった感想は?
投稿者:前半の手数料が重いという旨については、駅テナントではあるものの概ね同意しました。ですが、後半の箇所がオーナー視点だけで決済事業者などの努力にリスペクトがあまりにもなく、物議を醸しそうだと直感しました。
ーーおっしゃる通り反発が多い反響となりました。
投稿者:もう少し賛否両論になると考えていましたが、実際には一方的な展開となり店側を気の毒に思いました。決済手数料問題は多くの方が認知しているものの、全員が納得出来る妥協点の無い複雑な問題だと強く感じます。
◇ ◇
世界にくらべ未だ現金決済率が高いと言われる日本だが、それでも2024年のキャッシュレス決済比率は42.8%に達している(経済産業省発表)。キャッシュレス決済には社会コスト減、業務効率化などメリットがあるのは事実だが、今回話題になった飲食店はじめ飲食、小売りの小規模事業者には費用負担のある現状のシステムに不満を持つ人が多い。
一概に是非を断定できない問題だが、一般利用者の理解の高まりは今後の議論に欠かせないだろう。