昔は初めて働いたのがキャバクラでその後は風俗店に…という職歴が夜職のみの人が多かったのですが、昨今ではそのような人は減少傾向にあります。お昼の仕事から転身する例が徐々に増え始め、現在では「ずっと夜職」というキャストの方が珍しいかもしれません。
そんなキャストたちが務めていた前職で、特に多いのが「アパレル」や「美容関係」、「介護・看護」業界です。その他にも「保育士、幼稚園の先生」や「営業職」だった人も散見されます。彼らの多くが、最初はアルバイトのつもりが本職へ……という流れで転職しているようです。
始めから美意識が高いアパレルや美容関係は夜職に有利
元アパレル店員や美容部員、エステサロンスタッフなどに勤める女性は、共通して美意識が高く、“自分を分かっている人”が多いです。夜職キャストとしてキャリアを重ねるには自己分析が必要不可欠のため、最初から売れるスタートラインに立っている彼女たちは、夜職に有利。見た目が良いと面接が通りやすいのも関係して「これらの商売が前職」というキャストが必ず1店舗に1人以上は存在します。
元セクシー女優である筆者も、キャバクラやラウンジなどで働いた経験がありますが、元を辿ればアパレル店員なのです。
また、アパレルや美容関係の会社では給料が満足にもらえないケースが多いことも起因しています。生活のために夜職の掛け持ちを始める→予想外に稼げる→ナイトワーカー専業へ転身という例も、かなり多いです。
介護・看護・保育士「お世話好き」が夜職に向くことも
続いて介護士や保育士ですが、ナイトワーク転身はアパレルや美容関係同様に「給与の低さ」が関係しています。
ただ、看護師の場合だと稼ぎはそこそこ良いため「なぜ夜職に?」と思われやすく、キャストへ転身する理由は多々あるのだとか。「もっとお金がほしい、贅沢がしたい」と収入アップを狙っての専業転身や、現役ナースとナイトワークの掛け持ちも実際に多いです。
また、これらの職業において言えるのは「人の世話ができる」ということ。夜職はお客さんを一歩引いた目線でお世話するところがありますので、介護士・保育士・看護師はメンタル的な面で夜職に適応しやすいといえるのです。
元営業マンは店=自分の長所を生かせる場
生命保険の営業担当など、元営業マンが夜の世界に参入することも非常に多いです。コミュニケーションができて、人付き合いも得意で、フットワークも軽いとくれば、数字は絶対に作れます。この力を持った状態で歓楽街への参入は、ある意味無敵かもしれません。
夜職は接客業ですが、自らお客さんにアプローチせねばならない時点で営業職でもあります。連絡を入れるタイミングや、誘い方もすでに身についていると本当に強いです。
また、営業マン時代にさまざまな飲食店へ行っていれば「ここの飲食店すごくいいの。一緒に行かない?」とスマートに同伴を組める可能性も考えられます。昼職で作り上げた土台が思う存分発揮できるのも、ナイトワーカーに元営業マンが多い理由の1つなのです。
このように、給料の低さという後ろ向きな内容から、自身の長所や強みを伸ばすべく挑戦するタイプまで、夜職への転身の理由はさまざまですが、今の夜職は全てが“マイナス”に包まれているわけではありません。今持つ能力を使って稼ぐという“応用力”を発揮できるのは、夜職の良いところですね。
◆たかなし亜妖(たかなし・あや) 元セクシー女優のシナリオライター・フリーライター。2016年に女優デビュー後、2018年半ばに引退。ゲーム会社のシナリオ担当をしながらライターとしての修業を積み、のちに独立。現在は企画系ライターとしてあらゆるメディアで活躍中。