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のど飴も蜂蜜も効かなかった咳が…スパイスの意外な効果に驚き! でも使い方に気をつけて…“成分オタク”は警鐘

竹中  友一(RinToris) 竹中 友一(RinToris)

「昨夜、咳こんでいるときに夫が帰宅。クローブ(丁子)を噛まずに口に入れておくと良いと言われ半信半疑で実行すると咳が止まりビックリ!!左の丸い部分を取り除いたものが良いです。数種類ののど飴も、大根を蜂蜜に浸した汁も効果がなかったのにスゴイ!お陰でよく眠れました」

パキスタン人の夫と暮らしているめるもさん(@merumo786)。咳に悩まされていた時、クローブを口に含んだところ、途端に咳が止まり驚いたといいます。

クローブとは、インドネシアのモルッカ群島が原産の香辛料。釘のような形をしていることから、日本では釘の意味を表す「丁」の字をつけ、“丁子(ちょうじ)”とも呼ばれます。

カレーや肉料理風味づけに使われたり、チャイのアクセントにしたり、ウイスキー等お酒のお湯割りに入れたりすることもあり、日本でも比較的メジャーな香辛料ですね。

そんなクローブですが、なんと咳止めにも効果があったとのこと。

めるもさんによると、のど飴も大根を蜂蜜につけた汁も効果がなかった頑固な咳が、これを口に含むことで「一時的に」止まったそう。また、口に含む際には、上部にある丸い花のつぼみの部分を取り除いた方が良いとのことです。

「ハーブの力ってすごいですね」
「有益な情報をありがとうございます」
「軽く炙ってウイスキーやブランデーに入れて飲むと美味しいやつですね」
「私はクローブを水につけておいて洗口液として使っています。インドの知恵です」

今回の内容を投稿しためるもさんのX(旧Twitter)のリプ欄にも、このような反響がありました。

めるもさんに聞きました。

――咳こんでしまった原因は? 普段から咳が出やすい体質ですか?

めるもさん:普段は咳が出ることはあまりないのですが――。今年に入ってから風邪をひくのは3度目で、2回は友人の子どもから移り、今回の咳が止まらない風邪は夫から移りました。

――咳止めの効果はどのくらい持続しましたか?

めるもさん:クローブを口に入れている間の4時間ほど、咳が止まりました。

――上部の丸の部分(花のつぼみの部分)は取った方が良いのですね。

めるもさん:夫からも取るように言われました。実は取らないパターンも試してみたのですが、違和感がありやめました。味がキツ過ぎる気がします。

――その後、喉や身体の調子は?

めるもさん:咳は少しは出ることはありますが、症状はほぼなくなりました。

クローブの使い方についての警鐘も

クローブの意外な効果について紹介し、話題となっためるもさんの投稿。

しかしながら、そんなクローブの使用について、一石を投じる方もいました。

「【警告】これ、噛み砕くと口内が痺れて大惨事になるので絶対に噛まないでください!!」

と、めるもさんの投稿をリポストする形で注意喚起を行ったのは、「成分オタク」として身の回りにあるさまざまな成分を使ったライフハックを紹介しているねるさん(@Neru_Drugstore)。クローブの有用性については認めつつも、その使い方を間違えると大変なことになると伝えます。

ねるさんが指摘するのは、クローブの主成分であるオイゲノールの特徴についてです。オイゲノールは、歯科治療などでも鎮痛剤として使われるほど、強力な作用をもつ有機化合物。口に含んだ際にかみ砕いたりしてしまうと、その強烈な麻酔効果により著しく口内が痺れてしまったりするとのこと。

ねるさんの投稿にも、たくさんの人から共感の声が集まりました。

「麻痺させる系の薬は用法用量守らないと事故の元なので……正しく使えば心強い味方なのだが」
「そんな強力な薬が300円弱で買えるのか」
「こういう民間療法的な物だと思っていたらガッチガチに医学だったってお話、なんだか感動します」
「クローブの香りと風味が大好きなのでカレーを作る時にも少し多めに入れるんですが、ある時調子に乗って入れすぎたら口の中痺れました」
「間違えて噛んでしまった。痺れましたピリピリ。山椒みたいに」

クローブはなぜ、咳に効く?

ねるさんに、オイゲノールという成分や、クローブの適切な使用方法についておうかがいしました。

――オイゲノールが咳に有効なのはなぜでしょうか?

ねるさん:オイゲノールが咳に作用する理由は、主に“局所麻酔作用”と“抗炎症作用”の2点に集約されます。麻酔作用によって、喉の粘膜にある末梢神経の知覚を一時的に麻痺させることで、咳の引き金となる「喉のイガイガ感」や刺激を物理的に遮断します。また、咳は喉の炎症に対する防御反応ですが、オイゲノールには炎症を引き起こすプロスタグランジンの合成を抑え、喉の腫れや刺激そのものを鎮める効果も期待できます。

――クローブをかみ砕くと、具体的にどのような不具合がありますか?

ねるさん:クローブは全重量の約15%~20%程度が精油成分であり、その大半(※80~90%程度)はオイゲノールです。非常に高濃度であるため、直接かみ砕くと口腔粘膜に対して「化学やけど」のような痛みが起こったり、強いしびれが引き起こされるリスクがあります。

――噛むのは絶対にやめた方が良いでしょうか?

 ねるさん:「効果を実感する」ために噛む手法もあります。ただ、その際は、「1粒のさらに『カケラ』程度にする」、「直接患部に当てない」、「粘膜が弱い方や、お子様が使用するのは避ける」といった注意が必要です。しかし、安全性を優先するなら、ハーブティーのように抽出して濃度を下げたうえで服用するのが、成分オタクとしての推奨です。

めるもさんは今回、クローブを4時間ほど口に含んでいたとのことでした。

ですが、ねるさんは取材のなかで、クローブの使用時間についても指摘。長時間の使用は避けた方が良いと話されます。

「クローブを口に含んでいると、その間に唾液で溶け出したオイゲノールが口腔粘膜を長時間攻撃し続けることになります。これにより、粘膜が炎症したり、“化学やけど”によって潰瘍を引き起こしたりするリスクがあります。さらに、消化管のダメージにつながるおそれもあります」(ねるさん)

クローブを口に含むのは数分から十数分程度にし、オイゲノールの成分を粘膜に広げた後は吐き出す方が無難だとのこと。さらに寝ている間クローブを口に含む行為も、誤嚥により窒息や肺炎を起してしまう可能性があるため、絶対に避けるべきでしょう。

メリットも多いクローブですが、安心安全に使用するためには、その特性を知り、リスクを最小限にする必要がありますね。

クローブは他にもこんなに良い効果が

クローブ使用のリスクや注意点について話されたねるさん。しかし、その効果効能の高さについては認めおり、X内でも他にさまざまな効果があると語っています。

上で紹介した、鎮痛や咳止めの効果の他にも、防虫効果があったり――。

料理時の臭み消しや消化促進に役立ったり――。

靴や靴下の消臭ができたり、防カビ剤としても使用したりもできるとのことです。

  ◇  ◇

夫がパキスタン人であるめるもさん、自宅でもスパイスを使ったカレーをよく作るため、クローブをはじめとしたスパイスは常備しているといいます。他に意外な効果があるスパイスについておうかがいしたところ、「クミンシードは、下痢などお腹の調子が悪い時に、プレーンヨーグルトに小さじ山盛り1杯入れて食べると良いそうです。パキスタンに住んでいた時によく言われました」とのことでした。

また、クローブの使い方について、より掘り下げて紹介してくれたねるさん。「日常で使う製品や食品も、成分という名の設計図で動いていることに気づいた」ことが、成分オタクになるきっかけだったといいます。なぜこの汚れが落ちるのか――なぜこのハーブが効くのか――というような日常における成分に対する問いを、科学的なアプローチで解き明かすのが楽しいといいます。

「仕事として携わっているわけではありませんが、『知的好奇心の追求』として、論文や専門書を解析した知識をSNSで共有しています。専門家ではない『オタク』だからこそ、一般の方と同じ目線で日常をハックする情報を届けられると考えています」(ねるさん)

■めるもさんのX(旧Twitter)はこちら
 →https://x.com/merumo786

■ねるさんのX(旧Twitter)はこちら
 →https://x.com/Neru_Drugstore

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