遠い海外でおこなわれるおせち料理作りがSNS上で大きな注目を集めている。
「今年も夫がコンゴで全力を出しておせちを作ってくれました👨🏻🍳🇨🇩
・エビではなくコンゴ川の淡水に生息するザリガニ(コサコサ)
・黒豆は缶詰のブラックビーンズ
・栗の皮むきからした栗きんとん
・型紙も魚のすり身も手作業でこしらえた伊達巻etc.」
とその模様を紹介したのはてんやわんやママさん(@aiko_in_africa)。
てんやわんやママさんとご主人は長年、中央アフリカ・コンゴ共和国で暮らしている。日本と同じ素材がほとんど手に入らない中、エビ、黒豆、栗きんとん、伊達巻など定番のおせち料理を作るというのはとんでもない苦労に違いない。
てんやわんやママさんにお話を聞いた。
ーーご主人は調理のお仕事の経験がおありなのでしょうか?
てんやわんやママ:学生時代にアルバイトでキッチンの仕事を6年ほど経験しており、その際に調理師免許を取得しました。
就職してからの仕事は、調理関係とは全く異なる業種で働いています。料理が好きで、これまで駐在してきたアフリカの国々でも「日本食が手に入らないなら、自分で作ればいい」をモットーに、大豆から納豆を作ったり、子どもたちのお弁当や普段の料理も率先して作ってくれています。
ーーコンゴで和食の素材や調味料を入手するご苦労は?
てんやわんやママ:私たちが暮らす首都のキンシャサに日本スーパーはなく、中国スーパーで料理酒や醤油、お米を購入しています。どうしても現地で手に入らないみそ、みりん、和風だしなどは、年に一度の一時帰国の際に日本から持ってくるようにしています。あとは料理酒の代わりに白ワインを代用したり、みりんがない時は「白ワイン+砂糖」で代用したりと、普段の料理でも工夫しています。
お肉は、日本のスーパーのような薄切り肉が売っていないので、今回のおせちの肉巻きに使ったような薄切りは、キロ単位でかたまり肉を購入し、半解凍にして切り出しています。
またコンゴはほとんど海がないため、サーモン、マグロなどの輸入品は高く、比較的安く手に入るティラピアなどの淡水魚を主に食べています。
ーー今回のおせちで特に印象的だった料理は?
てんやわんやママ:エビの代わりに、コンゴ民主共和国の名物「コサコサ(=コンゴ川の淡水域に生息するザリガニ)」を使ったところでしょうか。ただ、エビよりも臭みが強く、下準備を念入りにして強めに味付けをしていましたが、子どもたちのウケはあまりよくありませんでした(笑)。
ーーご投稿に対し大きな反響がありました。
てんやわんやママ:私たちはずっとアフリカで駐在生活を送っていて、2人の子どもたちもずっとアフリカで育っています。コンゴは年末年始の雰囲気がまったくなく、今回は「子どもたちに日本のお正月文化を知ってもらいたい」という思いで夫が作ってくれたおせちをXに投稿したのですが、あまりに反響が大きく、とても驚きました!それと同時に、海外で同じような苦労をしている方々から共感の声をいただき、たくさんの同志が見つかったようでうれしい気持ちになりました。
海外生活だと、日本の食材や調味料が手に入りにくく、普段の料理も苦労している方がたくさんいると思います。そんな中、日本でも手間がかかるおせち料理を世界のあちこちで「がんばって作ったよ」、「作ってみたいけど、手間がかかるから作れないよ〜」とたくさんの声をいただきました。おせちを作っても作れなくても、今回の反響で、私たち日本人がお正月の文化を今でも大切にしている気持ちが垣間見れたような気がします。
日本のお正月文化を伝えたかったわが家の子どもたちの反応がとても薄く、X上での反響の方が大きかったことは予想外でしたが(笑)、特に海外生活をしている皆さんには「今年も一緒にがんばっていきましょう」という思いでいっぱいです。
◇ ◇
SNSユーザー達から
「美味しそう🥰
コンゴの食材を使いながらもちゃんと日本のおせちになってるのが凄い」
「遠いコンゴの地で手に入る材料で旦那さんが全力で作ったおせち料理✨
尊くあたたかい美味しさのおせち料理なのでしょうね☺️
向こうのスーパーとかお買い物事情とかどんな感じなんだろう」
「『海外に住んでてなかなか作るの難しいんですよね〜😉』の言い訳を完全に封じてくるの本当にやめてください在外邦人が死にます😂wwww」
など数々の驚きの声が寄せられた今回の投稿。てんやわんやママさんのお宅で、今後どのようなコンゴ食材を活用した和食が生まれるのか楽しみにしたい。
てんやわんやママさん関連情報
Xアカウント:https://x.com/aiko_in_africa