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【相談】対策しているのに気になる夫の体臭 彼を傷つけずに伝えたい 【回答】沈黙は夫を追い詰めることになりかねない

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今回の相談は非常に感受性の強いHSP(Highly Sensitive Person)気質を持つ女性から。夫の体臭をどのように本人へ伝えればよいかというお悩みに、 看護師、僧侶、スピリチュアルケア師の肩書を横断する玉置妙憂さんが温かなアドバイスを送ります。問題から目をそらさない配慮ある接し方、伝え方とは?

【相談】対策をしているのに夫の体臭が気になります

40代の夫と6歳の息子の3人家族です。夫は身長180cm、体重90kgの大柄な体型で、最近その体臭が気になって仕方ありません。

制汗剤を使い、こまめに汗を拭いていますが、体が大きい分、汗の量も多く、加齢臭なのか枕やシーツに独特の臭いが染み付きます。本人は自分の臭いに慣れてしまっているのか、制汗剤と汗が混ざった独特の異臭も気にならない様子です。

先日、息子が夫に抱きついた時、「パパ、なんか臭いよ」と無邪気に言ってしまいました。夫は一瞬固まり、その後明らかにショックを受けた様子でした。私は慌てて息子に「家族でも失礼なことを言ってはダメ」と叱りましたが、息子は「でも本当に臭いんだもん」と困惑していました。

私はHSP気質があり、人の感情の変化にとても敏感です。相手が傷つくことを想像すると、自分も苦しくなってしまいます。努力している夫に「臭い」なんてストレートには言いにくいのですが、本人が傷つかない方法はあるでしょうか。
(30代・女性)

【玉置さんの回答】彼が社会の中で傷つかないためにも、優しさの中に少しの“強さ”を持って

嗅覚は五感の中で、唯一、大脳皮質に行く前に“辺縁系”へ直行する感覚です。つまり匂いは、扁桃体(感情)、海馬(記憶)にダイレクトに届く、言語より前の反応なのです。

だから、好き/嫌い、快/不快は、本能レベルで発動してしまいます。息子さんの言葉は、その本能的な反応がそのまま口から出ただけのこと。「失礼なこと」を言ったのではなく、「本当のこと」を正直に教えてくれたのです。

ここで問題なのは、あなたたち家族以外の人——例えば、通勤電車で隣り合わせた人や、職場の同僚たちも、息子さんと同じように感じている可能性が高いということです。

先ほどもお伝えしたように、嗅覚による快/不快の感覚は非常に未分化です。そのため、「その臭いが嫌」というレベルにとどまらず、「その人そのものが苦手」「なんとなく一緒にいたくない」といった感覚にまで、簡単に結びついてしまいます。これは、彼が社会の中で傷つくきっかけにもなりかねません。そんなこと、見過ごすわけにはいかないと思いませんか。

あなたは、「HSP気質で、相手が傷つくことを想像すると、自分も苦しくなる」と書かれていますね。それはとても繊細で尊い感受性ですが、この場面では、その優しさがあなたの足をすくってしまっているようにも見えます。

「かわいそうだから言えない」と黙っていることは、結果的に、世間の冷たい視線の中に彼をひとりで立たせてしまうことにもなりかねません。ここはどうか、あなたの中の優しさに、少しだけ“強さ”を足してあげてください。愛する彼を守るために。

「失礼なことを言ってはダメ」というあなたの言葉は、一見やさしく聞こえますが、彼の抱えている問題から目をそらさせてしまう側面があります。それよりも、

「努力しているのは知ってるよ。でも、うまくいってないみたいなんだ」
「どんなところに一番困ってる?」
「私も一緒に考えるね」
「2人で、できることを試してみよう」

と、問題のど真ん中に一緒に立ってあげてください。2人で一緒に考えて、いろんな方法を試して、トライアンドエラーを繰り返しながら、少しずつ「これなら大丈夫だね」というラインを探していく。そうやって“良い匂いのゾーン”を一緒に勝ち取っていけたら、そのときには、もう2人は立派な同志です。

そしていつか、毎朝彼をハグしてクンクンして、「よし!今日も大丈夫。いってらっしゃい!」と、爽やかに送り出せる日が来るでしょう。あなたの繊細さと強さ、その両方が、きっと彼の力になります。どうか怖がらずに、その一歩を踏み出してあげてください。

◆玉置妙憂(たまおき・みょうゆう)
看護師。僧侶。2児の母。専修大学法学部卒業後、法律事務所で働く。長男が重度のアレルギーがあることがわかり、「息子専属の看護師になろう」と決意し、看護学校で学ぶ。看護師、看護教員の免許を取得。夫のがんが再発。夫は、「がんを積極的に治療しない」方針をかため、自宅での介護生活をスタートする。延命治療を望まなかったため、自宅で夫を看取るが、この際にどうしても、科学だけでは解決できない問題があることに気づく。夫の“自然死”という死にざまがあまりに美しかったことから開眼し出家。高野山にて修行をつみ高野山真言宗僧侶となる。その後、現役の看護師としてクリニックに勤めるかたわら、患者本人、家族、医療と介護に携わる方々の橋渡しとして、人の心を穏やかにするべく、スピリチュアルケアの活動を続ける。訪問スピリチュアルケアを通して、患者のQOL(クオリティ・オブ・ライフ)とQOD(クオリティ・オブ・デス)の向上に努める。非営利一般社団法人「大慈学苑」をつくり、代表を務める。課題解決型マッチングメディア「リコ活」でコラムを執筆。

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