近年、セルフで給油を行うガソリンスタンドが増えています。一方、セルフでは給油できず、困っている人もいます。車椅子ユーザーの渋谷真子さん(@s_maco_)はセルフでの給油を断られたといい、「セルフガソリンスタンドだけにしないで」というXでの投稿が、反響を呼んでいます。
障害者差別解消法は、障害者との共生社会の実現に向け、事業者に対し合理的配慮の提供を義務づけています。経済産業省は、合理的配慮の実例として、「セルフサービスのガソリンスタンドにおいて、要望があった場合には、法令遵守等の安全確保を前提として給油の補助を行うこと」を挙げています。
普段は、フルサービスの有人ガソリンスタンドを利用しているという渋谷さん。1人で長距離移動する時は、どこで給油するかも考えておく必要があります。街中だとセルフが多く、知らない土地でフルサービスの場所を探すのも大変という理由から、値段が高くても高速道路のガソリンスタンドを利用しています。ですが先日、新東名高速道路を利用した時、セルフガソリンスタンドばかり…という事態に直面しました。
セルフのガソリンスタンドで給油を断られ…
渋谷さんがガソリンスタンドのスタッフに「車椅子利用者なのでガソリンを代わりに入れてもらえたりできますか?」とたずねたところ、そのスタッフはイヤホンをくるくる回しながら、鼻で笑ったように「セルフなんで無理ですね」と給油を断ったといいます。渋谷さんはやむなくスタンドを後にし、次のスタンドへ移動。そこで同じように依頼すると、「そんな事ないですよ!サポートしますよ!」と快く給油してもらえたと明かした。
車椅子ユーザーの場合、自身で給油するにしてもタッチパネルが届かない、人によってはノズルが持てない…などの問題が。そのため、結局はスタッフさんの補助が必要になるケースも多いという。せめて、「高速道路はセルフとフルサービス併用か交互に設置してほしい」と渋谷さんは訴える。
この投稿には、「設備も心もバリアフリーが必要やね」「みんなが安心して利用できる環境を整備してほしい」などのコメントが寄せられていました。