既婚者向けマッチングサイト『ヒールメイト(Healmate)』を運営するレゾンデートル株式会社(東京都新宿区)は、このほど「夫婦間のモラルハラスメント」に関する調査結果を発表しました。それによると、女性は「怒鳴る」などの感情的・威圧的な行為を深刻に受け止めている一方、男性は「自由を制限される」などの“静かな圧力”にストレスを感じやすい傾向が見られ、被害の感じ方は男女で異なることがわかりました。
調査は、全国の20~59歳の男女9378人(10歳刻みで男女各1250人。ただし男性20代のみ628人)を対象として、2025年9⽉にインターネットで実施されました。
調査の結果、「配偶者からモラハラを受けたと感じたことがある」と答えた割合は、男性が25%、女性では28%と、女性のほうがやや多い結果となりました。
モラハラを受けたことがある人に、その内容を聞いたところ、「侮辱する・人格を否定する」(男性42%、女性47%)、「小さなミスを責める」(同45%、同40%)、「無視・会話を拒否する」(同37%、同35%)といった回答が上位に挙がりました。
特に「大声で怒鳴る」(同32%、同48%)や「家事や育児を一方的に押し付ける」(同17%、同32%)では男女差が大きく開いていることから、「被害の種類」ではなく「どの行為をより強くモラハラだと感じるか」に男女の違いが表れる結果となりました。
反対に、「自身が配偶者に対してモラハラをしてしまったことがある」と答えた男性は27%、女性は25%で、こちらは男性がわずかに高くなりました。
具体的な「モラハラの内容」としては、「無視する」「小さなミスを責める」「大声で怒鳴る」など、被害側の結果とおおむね同じ内容が上位に挙がりました。
しかし、どの行為を“モラハラだと自覚するか”という点では、男女で違いが見られ、「無視する・会話を拒否する」は女性45%に対し男性33%、「侮辱する・人格を否定する」も女性26%、男性23%と感情や態度に関する行為では女性の自覚が強い傾向が見られました。
一方で、「家事や育児を一方的に押し付ける」は男性18%、女性12%、「生活費を制限する」は男性12%、女性8%と、男性のほうが家庭の中での役割や行動に関するモラハラ行為を自覚している傾向が見られます。
また、加害として挙げられた数値が、被害として挙げられた数値よりも全体的に低く、家事や育児を”押し付けた”と認識している男性は18%ですが、”押し付けられた”と回答した女性は32%と実に14ポイントもの差があり、“やられたと感じる人”のほうが“やってしまったと認める人”より明らかに多いという傾向は、自覚の浅さを示唆する結果となりました。