「普通の容姿になりたい」
そんなささやかな願いから美容整形をおこない、信じられない結果になった女性を描く漫画『#整形失敗しました』が、インスタグラムで反響を呼んでいます。
物語の主人公は、容姿に自信がない25歳の女性・浅田リコ。得意な歌をSNSに投稿していると、次第に容姿をバカにするコメントが届くようになります。学生時代にも同じような経験をしていたリコは心を痛め、「ほんの少し目がパッチリしていたら」「ほんの少し鼻の穴が隠れたら」と、二重埋没と鼻の整形を決意します。
ところが、整形手術から半年経っても二重ラインは腫れぼったいまま…。さらに鼻は以前よりも穴が目立つ上、中におできのような突起が現れ、息苦しさに悩まされるようになります。
他院での修正を考えるも、高額な医療ローンを組んだ後で余力がないリコ。仕方なく保障を使って同じ執刀医に修正をしてもらいますが…。
続きが気になるこの物語は、ある女性の体験談を元にして描かれています。
作者の「うみの韻花」さん(以下、うみのさん)がその女性と出会ったのはSNSの投稿。画像付きのポストには、悩み苦しむ女性の言葉が添えられていました。
「私自身も容姿をバカにされて整形をした過去があるので、他人事に思えず、『許せない』と憤りを感じました。そこでコンタクトを取って、漫画にすることを承諾してもらったんです。彼女も、美容医療にはこうしたリスクがあるということを広めたいと思っていたようです」(うみのさん)
うみのさんは「美容医療は、成功例ばかりが目に留まりやすい。失敗したことをSNSなどに投稿すると、クリニックから名誉棄損で訴えられるなどのリスクがあるので、失敗例が広がりにくいのです」と話します。
美容整形など医療分野では、患者が自身の体験をSNSで共有した際に、実名でクリニックや医師を名指しすると「名誉毀損」に問われるリスクが生じます。
たとえば、「〇〇クリニックで手術に失敗された」「〇〇医師に傷跡を残された」などと投稿すると、それが真実であっても、
・公共の利害に関するものではない
・公益を図る目的がない
・表現方法が断定的、攻撃的すぎる
などと判断され、SNS運営会社や本人に対して削除要請や法的手続きが行われる例も少なくありません。
こうした背景から患者側が発信を控える傾向があり、美容整形の失敗事例は広く知られにくいのです。
「最近は美容医療がカジュアルな印象になっていますが、プチ整形でも失敗のリスクはあります。整形するなら、誰だって今より自信が持てる姿になりたいはず。それを叶えるために、慎重に情報を集めて、失敗のリスクを減らしてほしいなと思っています」(うみのさん)
SNSや美容医療の口コミサイトなどをチェックすると、失敗リスクを減らすのに役立つ声が数多く見つかります。
自分を変えるのは勇気がいること。だからこそ、「信頼できる情報を見つける目を養ってほしい」と、うみのさんは話します。
『#整形失敗しました』の続きはブログで読むことができます。続きが気になる方はぜひチェックしてみてくださいね。
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<うみの韻花さん関連情報>
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KADOKAWA 「人生もっとうまくやれたのに〜港区女子の絶望と幸せ〜」
KADOKAWA 「14歳で整形した私」
※美容外科医の父親を持つ作者の整形人生を描いたコミックエッセイ
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