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牛乳卸売会社を継いだパート従業員 1000万の借金返済に働くも事業の安定は程遠く…音楽学校生徒への親切心が「たからづか牛乳」の運命を変えた

クラブTVO編集部 クラブTVO編集部

兵庫県の宝塚市内に3店舗。年間売上が1億円を超える「たからづか牛乳」。甘味があって飲みやすい牛乳以外にも、自慢のプリン、ヨーグルト、シュークリームなど豊富な種類を取り揃えている人気店です。そんな「たからづか牛乳」が現在の成功に至るまでには、パートから突然会社を継ぐことになった、女性社長の奮闘記がありました。

先代社長の他界により突然会社を継ぐことに…

宝塚南口駅のすぐそばにある小さなお店「たからづか牛乳」。“宝塚”がひらがななのは、先代の社長が小さい子どもも読めるように、と名付けたそうです。

話を伺ったのは、代表取締役社長の山本陽子さん。当時わずか従業員4名の牛乳卸売会社「たからづか牛乳」で、パートとして働いていました。

会社を継ぐことになったきっかけは2008年に、先代で創業者の山口知さんから「自分がいなくなったら後を継いで欲しい」と言われたことでした。陽子さんは困惑しますが、翌年先代が他界し、会社存続のために仕方なく会社を継ぐことに…。

会社を継いだ後に知った驚きの事実が…それは1000万円の借り入れでした。周りに相談できる人もおらず、借金返済のためにがむしゃらに働く日々が続きました。

打つ手もなく赤字続きの日々

経営の知識もないまま、特に打つ手もなくがむしゃらに働き続ける陽子さんでしたが、数年経っても赤字が継続。このままではいけないと、藁にもすがる思いで商工会議所に相談したところ、ターニングポイントが訪れます。

これまでは小売店を持たず、牛乳の卸売りをしていましたが、「お店を出して小売業を始めた方が利益が出る」と、意外な助言を受けたのです。「こんなに借金があるのに...」と陽子さんは困惑しますが、「国の融資を受け、将来の投資と思って始めなければ、状況は変わらない」と説得されます。

こうして、2013年に小売店を開店。自慢の牛乳を使った様々な商品を開発し、ショーウィンドーに並べました。特に自信作だったのは「ざらめのヨーグルト」。底にざらめが入っていて、酸味を抑えたプレーンのヨーグルトと混ぜると、甘く濃厚でクリーミーな味わいになります。

店内にはイートインスペースを作り、「街中なので買いに来てくれるだろう」と期待していたものの、やってくるお客さんはチラホラ程度で売上は伸びませんでした。商品には自信がありましたが、「お店を出したのは失敗だったかな…」と、希望を見出せない不安な日々が続きました。

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