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あぶらとり紙から生まれた新キャラ「よじこ」グッズ販売快走 SNSで「センスない」批判も一部売り切れ

辻 智也 辻 智也

 化粧品雑貨のよーじやグループ(京都市下京区)の新キャラクター「よじこ」のグッズ販売が快走を続けている。3月の発表直後は「前の方が良かった」などとインターネット上で辛らつな意見も相次いだが、投入したグッズは一部が売り切れる人気ぶりだ。新たな客層の取り込みにも貢献している。

 よーじやの看板と言えば、手鏡いっぱいに映る「京女(きょうおんな)」の顔。あぶらとり紙の包装にあしらわれたイラストは長く親しまれ、全国的な知名度を誇る。

 しかし、同社は「観光土産」の印象が強い企業像からの脱却を志向し、地元客を重視する経営戦略への転換に踏み出す。キャラクターも刷新し、女性が手鏡から抜け出したという設定で、ワンピースを着た2頭身の少女のデザインを創作した。企業ブランドの一新を賭けた一手だった。

 記者会見で発表すると、交流サイト(SNS)では「センスがない」「前の方が良かった」などと批判が続出した。ところが全国の店舗では、よじこのグッズ売り上げが日に日に伸びた。

 投入したグッズは、エコバッグやボールペン、クリアファイル、マスキングテープなど16種類。価格は220~1980円で、5月末までの2カ月間で約1万5千点が売れたという。1番人気の巾着は欠品も発生した。

 購入した客層は10~40代の日本人女性で、従来の主要顧客の40~50代から年齢が引き下がった。担当者は「新しいファン層を開拓する『フック』になっている」と驚く。

 同社は「京都のライフスタイルブランドとして、地元で愛される身近なキャラクターを目指したい」(広報)と強調する。創業120年を超すよーじやの「イメチェン」に、京都の老舗も注目している。

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