“なんとなく”で始めたセクシー女優…2年半で学んだ人生の教訓とは 「若くして得た大金」と「社会常識ゼロの現実」

たかなし 亜妖 たかなし 亜妖

私、たかなし亜妖は現在はフリーライターとして生計を立てていますが、以前はセクシー女優として2016年にデビューし、専業で活動していました。

私は「なんとなく」という不純過ぎる動機で業界入りし、「蕁麻疹が出た。これは引退しろという神のお告げかもしれない」なんて滅茶苦茶な理由で業界を去った魔物のような存在です。こんな人間が引退後は会社に入り、フリーライターになるのだから人生は分からないものです。

このように、私は完全に見切り発車で女優業をスタートさせましたが、たった2年半の短い間でも得られたものは多かったです。良いことも悪いこともたくさんあって、“人生の糧”となったことは間違いないでしょう。

セクシー女優にデビューしたメリットを振り返ると、まず単純にお金が稼げた点と、個人事業主としての基盤が作れた部分は大きかったと思います。

当時の私は20代前半と若く、この年齢ではすぐに稼げないようなお給料を手にしました。私は女優としては鳴かず飛ばずでしたが、細やかなイベント参加などのオファーを積み重ねていたので、それなりにお金が入ってきていたのです。

また、女優は会社員ではなく個人事業主ですから、確定申告について詳しく知ることができました。人生の早い段階で税金に関する知識を身につけられたのはラッキーですし、ライター転身後もこの経験は大きく活きています。

あと内面的な部分でいうと、“タイムイズマネー”の精神が身についたのは女優業のおかげです。仕事の内容や拘束時間、報酬など、自分の中で妥協できないラインを決め、それを如何に守れるのかがフリーの仕事では重要です。タイムイズマネーは時に悪い方へも転ぶ考え方だけれど、多少お金にも時間にもシビアな目を向けられたからこそ、悪質なライティング案件から身を守れたのかもしれません。時間もお金も惜しまず数だけこなしていても、「いつかは報われる」わけではないですから。

こう振り返ると多くの恵みを受けられたように思えますが、悪いこともたくさんあります。

若くして大金を手にしたことで、金銭感覚は見事におかしくなり、「みんなランチにそんな高いお金を出さないんだな」とか、「意味もなく洋服を次から次へと買わないんだな」などなど。昼の仕事に戻った時は本当に苦労しました。

おまけに、社会常識も持ち合わせてはおらずでして……。女優をしていると名刺交換をする機会もなく、打ち合わせも完全に女の子ファースト。「常に優先される側」が当たり前になっていると、会社勤めをした際に社会人としての姿勢がもうズタボロなんですよね。

一応デビュー前はアパレル店員をしていたものの、ほんの一瞬ということもあって、その時の経験はほぼ役に立っていません(苦笑)。業界の独特な雰囲気に染まり切り、会社にはかなり迷惑を掛けたのではないかと、今となっては反省しているくらいです。

セクシー女優は人気商売という特殊な仕事柄、やはり“一般的な社会人”からは大きく遠ざかります。職業病といえばそれまでですが、浮世離れしてしまう点は否めません。辞めた後、空白の職歴ができるのも、その後の転職活動で苦労しました。

とはいえ自分としてはいいステップになりましたし、現在は肩書きを活かして仕事へ繋げたため、結果オーライではあるかなと。デビューをしたことが人にとっては足枷となりかねないので、「女優をしたらいいことが起きるぞ」とは言い切れないですけど。

あくまで私個人の話ですから、他の元女優さんたちは過去をどう思うのかな?と非常に気になるところ。他の人の意見がもし聞けるなら、比べてみると面白いかもしれませんね。

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