タメニー株式会社(東京都品川区)は、このほど「幸福度調査2024」の結果を発表しました。同調査によると、幸福度が高いエリアは「東海エリア」が1位となりました。また、理想的な居住環境については、「治安が良い」が最も多くなったそうです。
調査は、全国の20~69歳の男女4812人を対象として、2024年9月にインターネットで実施されました。
回答者の居住地エリアを、北海道、東北、北関東、南関東、東海、北陸、近畿、中国、四国、九州の10エリアに分けて幸福度を調べた結果、1位は「東海エリア」(27.16点)となりました。続く2位には、東京を含む「南関東エリア」(26.44点)が2年連続でランクイン。3位は「中国エリア」(25.69点)が続く結果となりました。
1位の「東海エリア(静岡、愛知、岐阜、三重)」は、「家族との関係値」(33.91点)、「パートナー(配偶者・恋人)との関係値」(26.97点)、「金銭面」(22.68点)、「仕事(働き方)」(23.98点)、「住環境」(29.01点)、「健康状態」(27.16点)の6項目すべてでトップとなりました。
同エリアは、工業製品出荷額でトップ(経済産業省「2023年経済構造実態調査」)を誇る愛知県をはじめとして企業数が多く、特に愛知県は2021年度の県民経済計算(内閣府)で、1人当たりの県民所得が東京都に次いで2位となっています。一方で、海や山など自然も豊かで住みやすい環境が整っており、そのバランスの良さからすべての面で満足度が高い結果になったといいます。
2位は「南関東エリア(埼玉、千葉、東京、神奈川)」が2年連続でランクイン。項目別では、「パートナー(配偶者・恋人)との関係値」(26.39点)、「金銭面」(22.28点)、「仕事(働き方)」(23.13点)、「住環境」(28.45点)、「健康状態」(26.16点)で、東海エリアに次いで2位となっています。
3位は「中国エリア(鳥取、島根、岡山、広島、山口)」で、23年調査の7位から大幅にランクアップ。項目別に見ると、「家族との関係値」(31.94点)、「パートナー(配偶者・恋人)との関係値」(26.05点)、「金銭面」(21.17点)、「仕事(働き方)」(22.64点)の4項目で23年を上回っており、特に「金銭面」は昨年の18.45点から2.72ポイント高くなりました。
次に、「居住する場所として理想的な環境」を尋ねたところ、「治安が良い」(57.4%)や「スーパーなど商業施設が近くにある」(55.2%)に回答が集まったほか、「交通の利便性が良い」(46.9%)、「自然災害のリスクが少ない」(42.5%)なども上位に挙がりました。
一方、「希望する仕事に就ける」(23.2%)は2割程度にとどまっており、仕事よりも安心安全で商業施設や医療施設など生活に必要なインフラが整っている環境が重視されていることから、リモートワークなど仕事の柔軟性も高まっているなかで、安心安全に過ごせる環境が地方創生のカギになってくることがうかがえました。
また、男性より女性のほうが10ポイント以上高くなった項目を見ると、「治安が良い」(男性52.5%、女性62.6%)、「スーパーなど商業施設が近くにある」(同47.1%、同64.0%)、「自然災害のリスクが少ない」(同35.0%、同50.5%)、「広さや間取りなど、理想の住居に住める」(同24.8%、同39.1%)、「公共施設が充実している」(同22.6%、同32.9%)でした。
民間有識者による「人口戦略会議」の報告書では、2050年に744の市区町村で、20~39歳の女性の人口が半分になると推測しています。本調査では、「希望する仕事に就ける」ことを重視する女性(24.6%)は男性(22.0%)より多くなっており、安心・安全面の他にも、女性が希望する職場で働けるかが重要となってくることが示唆されました。
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【出典】
▽タメニー幸福度調査2024