台風21号から変わる低気圧や前線の影響で、西日本では2日(土)にかけて、東日本では2日(土)から3日(日:文化の日)の午前中にかけて、雷を伴った非常に激しい雨や激しい雨が降り、警報級の大雨となる恐れがあります。土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒してください。各地の雨のピークをまとめました。
台風から変わる低気圧や前線の影響で警報級の大雨の恐れ
11月1日(金)、前線が東シナ海から日本の南に停滞しています。また、台風21号が台湾海峡を北上しています。
前線は2日(土)にかけて、西日本から東日本へ北上するでしょう。台風21号は、1日(金)夜には東シナ海で温帯低気圧に変わり、前線上を東北東へ進む予想です。また、2日(土)は前線上の西日本に低気圧が発生し、3日(日:文化の日)はじめにかけて東日本へ進むでしょう。
低気圧や前線に向かって、台風21号を起源とする暖かく湿った空気が流れ込むため、西日本や東日本で大気の状態が非常に不安定となる見込みです。
西日本では2日(土)にかけて、東日本では2日(土)から3日(日:文化の日)の午前中にかけて、雷を伴った非常に激しい雨(1時間に50ミリ以上80ミリ未満)や激しい雨(1時間30ミリ以上50ミリ未満)が降り、大雨となる所があるでしょう。
各地の雨のピークは?
各地の雨のピークは、以下の通りです。
九州:1日(金)昼前~2日(土)昼過ぎ
中国地方・四国:1日(金)昼過ぎ~2日(土)夕方
近畿:2日(土)昼過ぎ~夜のはじめ頃
東海::2日(土)夕方~夜遅く
北陸:2日(土)夕方~夜のはじめ頃
関東甲信:2日(土)夜~3日(日:文化の日)明け方
警報級の可能性は、九州は1日(金)から2日(土)にかけて「大」~「中」、中国地方は1日(金)から2日(土)にかけて「中」、四国や近畿、東海、北陸、福島県は2日(土)は「中」、関東甲信は2日(土)から3日(日:文化の日)かけて「中」となっています。
予想雨量
2日(土)午前6時までに予想される24時間降水量は多い所で
中国地方 100ミリ
四国地方 150ミリ
九州北部地方 200ミリ
その後、2日(土)午前6時から3日(日:文化の日)午前6時までに予想される24時間降水量は多い所で
関東甲信地方 120ミリ
北陸地方 120ミリ
東海地方 150ミリ
近畿地方 150ミリ
中国地方 120ミリ
四国地方 150ミリ
九州北部地方 150ミリ
九州を中心に平年の11月ひと月の雨量に匹敵する大雨となる所があるでしょう。土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒してください。
大雨が発生 とるべき対応は
実際に大雨が発生したら、適切な対応ができるよう、事前に確認しておくことが大切です。安全を確保するために以下の点に注意してください。
①河川や用水路には近づかないでください。普段は流れの遅い河川や用水路でも、大雨によって水かさが増したり、流れが速くなったりします。増水した用水路は道路との境目が分からなくなっていて、足を取られるおそれがあります。
②運転の際は、アンダーパスなど低い道路は避けるようにしてください。低い道路には雨水が流れ込みやすいため、すぐに冠水してしまうおそれがあります。車が水没して故障したり、水圧によって、ドアが開かなくなったりして、車内に取り残されると、非常に危険です。無理をして通らず迂回するなどの対応をとってください。
③山などの急な斜面はいつ崩れるか分からないため、決して近づかず、斜面とは反対側に避難するようにしてください。土砂災害警戒情報や大雨警報の危険度分布を細かく確認して、状況を常に把握するようにしましょう。
④地下は浸水するおそれがあるため、雨漏りなど異変を感じたら地上に移動するようにしてください。地下では、危険を察知することが遅れてしまいがちです。こまめに気象情報を確認し、速やかに地上に移動できるようにしておきましょう。
⑤上流にダムのある河川の近くに住んでいる場合は、ダムの水位情報を確認するようにしましょう。大雨が長時間にわたって降り続くと、ダムは決壊を防ぐために放流を始める場合があります。