住民票を取りに行くと→背景が「うだうだ」言って面白い…「めっちゃ文句ありそう」【市役所に印刷理由を聞いた】

山脇 未菜美 山脇 未菜美

奈良県宇陀市で住民票を交付してもらったら―。17歳の高校生がX上に投稿した住民票が、注目を集めている。背景には「うだ」という小さな緑色の文字がランダムに並び、「うだうだ」と愚痴や不満を言う様子を示すにも言葉にも見える。一体、何のために印刷されているのだろうか?

投稿したのは、17歳の男子高校生で、X名・そてつさん(@sotetsu_katsudo)。東京都在住で、旅先で時間がある際、役場で住民票を交付してもらうのが趣味だという。

「実は、住民票の台紙は各市区町村で特色があって、東京都港区では東京タワーとレインボーブリッジが描かれています。その一環で、地紋(背景)もさまざまです」とそてつさん。宇陀市の住民票を眺めていると、「うだうだ」の文字に気付いたという。「響きが面白いというか、怠惰という意味で使う言葉なので、とても印象的でした」と話す。

Xに投稿すると反響は大きく、「めっちゃ文句ありそうな住民票」「うだうだ言ってんじゃね~よって突っ込みたくなる」などの声が集まった。また、京都府宇治市を「うじうじ」、徳島県阿波市を「あわあわ」などを連想する人もいた。

複写防止!コピー機で複写すると…

では、なぜ背景に細工が施されているのだろうか。宇陀市市民課の担当者は「改ざんや複写防止のために特殊な印刷を行っています」と説明する。一見すると、全て「うだ」の文字が書かれているように見えるが、コピー機を通すことで、4カ所に「複写」という隠し文字が斜めに大きく浮き上がる仕組みになっているという。

かつて、住民票などは白い台紙に印鑑を押して交付していたという。その後、印刷技術が発展して現在のような形に。2006年に大宇陀町、菟田野町、榛原町、室生村が合併して誕生した宇陀市では、その時から、住民票や戸籍謄本、税の証明などで「うだ」の地紋を使っているという。

「うだ」はもちろん市名で、各市町村の名前にするのが一般的。「ローマ字でもカタカナでも良かったと思うんですけど、当時の担当がしゃれを利かしたんじゃないでしょうか」

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