米国人に人気のある「日本の観光地」はどこなのでしょうか。アウンコンサルティング株式会社(東京都千代田区)が2024年9月に実施した「米国における日本の47都道府県に関する年間の検索トレンド」についての調査結果によると、「東京」が1位となりました。
米国からの訪日旅行者は2023年に204万人を突破し、コロナ禍前(2019年)の172万人を上回りました。特に2024年8月には単月として過去最高を記録したといいます。
同社が、米国において2023年9月~2024年8月の期間に検索された「日本の都道府県」をまとめたところ、1位「東京」(検索数545万8000回)、2位「大阪」(同286万5000回)、3位「京都」(同247万5000回)と大都市圏がTOP3を占めました。
これらの都市は、旅行雑誌「Travel + Leisure」の2023年の世界の人気都市ランキングにもランクインしており、京都が3位、東京が7位、大阪が25位となっています。
なお、同誌のアンケートには、京都の魅力として「欧米文化とは異なる非常に歴史的な名所や文化財がある」「誘惑的な狭い路地に素晴らしい店舗がひっそりとたたずむ」などの声が寄せられました。
また、東京には「活気に満ちた首都」として「旅行者を何度も惹きつける」として評価されているほか、大阪は交通の利便性に加え「人々が素晴らしく温かく歓迎してくれる」とフレンドリーな人柄が評価されているといい、本調査の検索数結果からも3都市への興味関心は引き続き高い傾向にあることがうかがえます。
そのほか、注目を集めている都道府県としては、4位の「沖縄」(同189万6000回)、5位「秋田」(同177万回)、6位「広島」(同150万5500回)などがランクイン。
沖縄はダイビングやマリンスポーツなどのアクティビティが楽しめることに加え、美ら海水族館のような観光名所が多く、米国からの宿泊者数は2019年比で86%増加し、51万人を超えています。
また、秋田は「秋田犬」や自然の美しさが評価されているほか、広島は「原爆ドーム」をはじめとする歴史的なスポットが関心を引きつけており、米国からの旅行者が訪日客全体の中で最も多い地域となっています。
次に、訪日旅行者の「三大都市圏及び地方部の訪問パターン別構成割合(※1)」をグラフ化したところ、韓国や台湾からの旅行者は「地方部(※2)」を訪れる割合が高くなっているのに対して、米国からの旅行者は「三大都市圏(※2)」を好む傾向が強く、三大都市圏のみ訪問する割合は、中国の59.4%に次いで2番目に多い58%となりました。
この結果について同社は、「米国人観光客を地方部にも誘致するためには、日本の文化を体験できるような独自のコンテンツを駆使した高付加価値プランの販売促進が重要」とコメントしています。
(※1)国土交通省「2024年(令和6年)版 観光白書(第I部 観光の動向)」
(※2)三大都市圏:東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、愛知県、大阪府、京都府、兵庫県の8都府県/地方部:三大都市圏以外の道県
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【出典】
▽アウンコンサルティング調べ