受験をする時にどうしても付きまとうのが「偏差値」。「今の偏差値で志望校に受かるのか」と悩んだことのある方は多いと思う。今、SNS上で大きな注目を集めている話題はそんな偏差値の意味。
きっかけになったのは「受験生でこれはまずい」と友人とのLINEのやり取りを紹介した中学3年のうみくらげ全弱さん(@jukeniyadesu)の投稿。
志望校の偏差値が53であることを知り「この53って当日の入試で取ればいい点数ってこと?1教科当たり53点取れば受かるの?」とたずねてきた友人。同じ受験生として友人のことを案じたうみくらげ全弱さんは許可を得た上で、このやり取りを公開したのだ。
ここでいう偏差値とは試験を受けた集団の中での位置を示す数値のこと。平均偏差値を50として通常25〜75の値の中で示され、模試主催会社が算出した学校ごとの偏差値と照らし合わせることで合格の可能性をはかるといったものだ。その算出方法がいささか繁雑なせいか、よく使われる言葉の割りには正確にその性質を把握している人は少ないのかもしれない。
うみくらげ全弱さんにお話を聞いた。
ーーこの質問をした友人は?
うみくらげ全弱:学校の男の同級生です。優しく、みんなから好かれる愛されキャラで、成績は学校のテストでは平均して300前半、偏差値は50辺りだと思います。
ーー偏差値について理解してくれたでしょうか?
うみくらげ全弱:あの投稿の後、インターネットで偏差値とはどういう意味なのかを調べ教えたらなんとなくは理解できた様子でした。けどまだ曖昧な点が多いようです。
ーー投稿の意図は?
うみくらげ全弱:そもそもあの投稿は共感を得るためではなく、あくまでも偏差値という言葉の意味をどれくらいの人が知ってるのか、偏差値という言葉についてあらためて知ってもらいたいという意図を込めて投稿しました。
ーー反響への感想を。
うみくらげ全弱:批判的な人や、偏差値という言葉をあまり分かっていなかったり、意味を誤解している人が多いという印象を受けました。
偏差値という言葉の意味は中学では習わないのですが、インターネットにより学力に関する情報が得やすくなり、友達同士の会話でも使われる機会が増えました。しかし意味が正確に理解されないまま拡散され、今回のような誤解が生じることがあります。自分としては、偏差値のような受験に必要な知識をしっかりと学べる機会を作り、みんなが正確に理解できるようにすることが重要だと思っています。
そして偏差値に限らず、生徒や保護者にとって必要な時に、先生が正確な情報を提供できるようになれば、教育全体の質も向上すると思います。このような取り組みが、将来的により多くの人にとって価値のある教育環境を作り出す鍵になると感じました。
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SNSユーザー達から数々の驚きの声が寄せられた今回の投稿。読者のみなさんは偏差値についてどれくらい正確に把握しているだろうか。
うみくらげ全弱さん関連情報
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