新潟市・本町交差点の掲げる慎ましやかな「日本一」がSNS上で大きな注目を集めている。
「新潟の日本一国道が集まる、本町交差点の登り旗、『日本一』の下になにやらすごい小さな文字で書き込んであるな、と思ったら…」とその模様を紹介したのは漫画家で開志専門職大学アニメ・マンガ学部講師の高山瑞穂さん(@mizpi)。
8つの国道の起点、終点があることをアピールし「日本一国道が集まる交差点」とうたう新潟市・本町交差点ののぼり旗。しかしよく見ると「高松市県庁前交差点と並ぶ」という注釈がごくごく小さなフォントサイズで書き込まれているのだ。
今回の投稿について高山さんに話を聞いた。
--このスポットを訪れたのは?
高山:ここは私の通勤路の途中で、日常的に通っています。以前からこの場所が複数の国道の起点、終点になっていることは、交差点にある道路元標の碑を見て知ってはいました。ただここが有名かと聞かれるとどうか分かりませんし、ましてやここが「日本一」だということは、こののぼり旗を見るまで知りませんでした。
--この注意書きを知って。
高山:実はこの旗についての投稿はこれが初めてではなく、少し前にその存在を知りここが「日本一」だとの投稿をしたところ、日本一はここだけでないとのご指摘をリプライいただき、もう一度この旗を見返した時に「日本一」の下の小さな書き込みに気がついた、という経緯があります。なのでこれに気が付いた時の感想は「突っ込まれた時の事前防衛かよw」「まるで契約書の注意書きみたいだぞww」でした。
--反響への感想を。
高山:反響の大きさには本当に驚きました。この投稿を読んでこの事実を初めて知ったとの意見が多く、その中でも特に「日本一が『東京の日本橋』ではなかった」ことに対する驚き表明が印象的でした。やはりどんなものでも「日本一」は素晴らしいものだなと。
なお私が勤める開志専門職大学アニメ・マンガ学部は本町交差点にほど近い古町にキャンパスを構えています。付近には多数のアニメ・マンガ関係の専門学校があり、多くの学生たちが漫画家やアニメーター、イラストレーターなどを目指し、日夜勉学に励んでいます。この「日本一の交差点」のように、いつか新潟が日本一のマンガ・アニメの街となれたらいいなと思います。
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SNSユーザー達から
「あと一本通して小文字消そう」
「ある意味『珍百景』。」
など数々の驚きの声が寄せられた今回の投稿。
あるアンケートによると新潟県⺠は、⾃分たちの県民性を「控えめ」と自認しているようだ。日本一を誇りつつも、他所の名誉を奪うことはしないという慎ましやかな配慮がのぼり旗にも込められているようだ。
高山瑞穂さん関連情報
Xアカウント:https://x.com/mizpi
開志専門職大学アニメ・マンガ学部「ふるまちアカデミー」公式Webサイト:https://kaishi-pu.ac.jp/anime/