「世界一黒い」塗料が施された能面が怖すぎる…!違法駐車も撃退「闇が笑っているかのよう」【開発者に聞いた】

渡辺 陽 渡辺 陽

埼玉県上尾市に拠点を構える光陽オリエントジャパンは、光学機器用部品の製造で知られる企業ですが、その名を世に知らしめたのは、世界“最黒”のシート素材「特級暗黒布 太黒門(たいこくもん)」の開発と販売です。しかし、今SNSで話題になっているのは、彼らが誇る漆黒の塗料「黒色無双」を使って仕上げられた、謎の能面。このお面は、まるで闇そのものが笑みを浮かべているかのように、人々の視線を捉えて離しません。

黒色無双—漆黒の恐怖

「黒色無双」とは、光学機器の迷光対策として開発された塗料で、塗料の中では「世界一黒い」と同社が自負するほどの黒さを誇ります。この黒さは、あらゆる光を吸収し、物体の形状や質感を完全に消し去るほどとか。そのため、もともとは光学機器の内部に使われる予定でしたが、SNSを通じてアートやホビー用途でも人気を博し、今では多くの一般ユーザーにも愛用されています。

そんな黒色無双を使って仕上げられたこの能面は、単に黒く塗られただけではありません。能面特有の不気味さが、漆黒の塗料によってさらに増幅され、まるで闇の中から何かがこちらを見つめているかのような錯覚を生み出しています。

不気味な笑み—ホロウマスク錯視の恐怖

光陽オリエントジャパンの暗素研さん(@KoPro18)は「黒色無双のおかげで、違法駐車が減りました!」とXに投稿。それを見た多くの人々を恐怖に突き落としました。「凹面を表にすると、ホロウマスク錯視で顔がついてくるように見える」というコメントが示す通り、まるでお面がこちらを追いかけてくるかのように見える効果があり、「会ったら泣きそうです」といった声も。お面が漆黒であるがゆえに、表情が闇の中から浮かび上がり、特に目と銀色の歯だけが際立って見えるのです。

能面から漆黒の怪物へ

この不気味なお面の正体は、もともと普通の能面だったそう。能面自体がすでに不気味な表情をしているのに、それに黒色無双を塗布することで、さらに恐怖が増したといいます。「黒の持つ特性として、『怖さや不気味さの演出』が挙げられると考えました。そちらを表現する企画として実施しました」と、暗素研さんは語ります。

その結果、漆黒のお面は不気味さを極限まで引き出し、見る者に深い恐怖を与えました。暗素研さんは「飾るにも不気味なので、この後どうしようか、弊社でも持て余しています」と困惑しているといいます。

夜の静寂の中で、このお面がこちらを見つめていると考えるだけで、背筋が凍るような感覚がします。違法駐車などする気にもなれませんね。

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