かゆくて全身を掻きむしっていた保護猫 アレルギーでずっとイライラ…なんとかしてあげたいと治療に専念

渡辺 陽 渡辺 陽

全身を掻きむしる猫

シルクちゃん(6〜8歳・メス)は沖縄で保護された元野良猫。重度のアレルギーで、2年ほどシェルターで治療をしたが治らず、大阪の保護団体経由でWINさんのシェルターに来たという。「人馴れはしているが治療をしても治らない、全身を掻きむしる猫をこちらで治療できないか?」と打診され、WINさんは、即答で受け入れを承諾した。

シルクちゃんは、痒くて痒くてイライラしているようだった。

「ずーっと舐めるので、今もソフトカラーが手放せません。獣医さんもシルクのアレルギーを診て、ため息をつくほど。『これはかわいそう、イライラしている』が第一声でした。」

そこからWINさんとシルクちゃんの二人三脚が始まった。

アレルギーとの戦い

まずは、治療と並行し、体質に合わないごはんを見つけて排除することからスタートした。

「鶏肉系は全滅。すぐに痒みが出ます。フィッシュ味と書かれていても実際は鶏肉のフードがほとんど。魚はいける!そう思ったのですが、魚もダメな種類があり、添加物にも反応しました。」

ごはんを変えるところから始めて、通院治療も欠かせない。投薬も毎日。良くなったと思っても、人間と同じで季節の変わり目には一夜にしてズルむけになり、痛々しい姿になるので服を着せている。

「今はやっと皮膚は落ち着いてきましたが、胃腸など身体の中でアレルギーが起こって嘔吐下痢をします。」

ザ!三毛女

シルクちゃんは、動物病院ではお利口さん。爪切りだけは嫌がるが、爪で皮膚を掻きむしるので、爪切りは欠かせない。

名前の由来は、大阪に来たこと。

「「皮膚がただれて酷い状態だったので、なんとかキレイにしてあげたいと思いました。大阪で美容番長と言えば吉本のシルク姉さん。そこからお名前を拝借しシルクと名付けました。」

なかなか勝気な性格で、イライラしている時に気の合わない猫が通ったら、音もなくスッと近づき、宙返りして体当たりすることもある。

「シルクは私を驚かせる天才です。以前、我が家にいたしろみという子猫がいた時は、子猫相手にジャンプして空中でローリングして体当たりしたこともあります。ザ!三毛女という性格です。」

ただ、シルクちゃんは飼いやすい猫で、薬も上手に飲むし、洋服も前脚さえ通せばすんなり着せられる。

「毎月の治療費がかかるので譲渡会には参加してませんが、ネットでは里親さんを募集しています。シルクのケアをきちんとしてくださる方で、治療費がかかるのを承知してくださる方であれば、ご縁を繋いであげたいと思っています。」

体質に合う薬が見つかり、サプリも併用しながらのんびりと過ごしているというシルクちゃん。暖かい地域から本州に来たので、寒い冬に耐えれるのか心配したが、家の中は暖かいので無事冬を越せたという。今は、寛解目指してWINさんと頑張っている。

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