トイレがうまくできず外飼い、捨てられた…?迎えたツンデレ保護犬→おっとりだけど意外な一面発見「夢は抱っこ」

渡辺 陽 渡辺 陽

トイレがうまくできず外飼いされていた?

2021年12月、犬のフィンちゃん(推定4〜5歳・メス)は保健所に保護されたが、期限内に飼い主が迎えに来なかった。何とか保護団体が預かることで、殺処分を免れた。

「トイレがうまくできず、外で飼われていたんじゃないでしょうか。それで脱走したか、捨てられたのかもしれませんね」と保護団体のスタッフは推測する。

ペットを飼ってはいけない

福岡県在住のFさんは、2011年に兄を癌で亡くしたが、いろんな人から輸血もらったこともあり、その後は献血に力を注いできた。しかし6年後、今度は自身が原因不明の病で寝たきりになった。

「結局、私も輸血をしてもらって生きています。もう献血はできません。でも、何か役に立てることはないかと探す中で、動物愛好家でも知られる坂上忍さんの活動を知りました。救える命があることに気付き、保護犬を迎えようと思いました」

Fさんの実家では、一人娘のFさんが幼少期に土佐犬に噛まれて以来、ペットは飼わないというのが暗黙の了解になっていた。Fさんも、子供達に「犬や猫は拾って来てはいけない」と言っていた。「でも、私が突然迎え入れることを考えていると伝えた時、子供たちはすごく喜んでくれました」

夢は抱っこしたり、膝に乗ったりしてくれること

2022年1月にフィンちゃんに出会い、一目惚れをした。「初めて会った時からツンデレだったのですが、何とか喜ぶ顔をみたい、幸せにしたい、そんな気持ちでいっぱいでした」

翌月、フィンちゃんはFさんのところにやってきた。初めて家に来た日は、不信感と不安でいっぱいな様子だった。Fさんはペットを飼ったことがなく、友達にアドバイスをもらったという。

名前は、息子が漫画「アドベンチャータイム」が好きで、主人公のfinの名前をつけたいと言ったが、finはフランス語で終わりを意味するためやめた。しかし、息子は、どうしてもこの名前にこだわった。

「fineなら、大丈夫!という意味もあるからと、X上ではその名前にしました。でも、本名は『輝いている』という意味のFinnにしました」

フィンちゃんは、おっとりしている静かな犬だった。普段はのそのそ歩くのに、散歩中に鳩を見ると全力で追いかける。「そんなに足早かったの?とびっくりしました。あぁ、フィンも犬らしい一面があったんだと知れました」

フィンちゃんを迎えてから団欒の時間も増えた。今はお母さんの介護のため神奈川の実家に帰っているFさんのために、家族が毎日写真を送ってくれる。

「どんな辛い過去があったか、色々思うと胸が苦しくなりますが人間に対する不信感を払拭して、安心して暮らせるようにとそればかり考えています。性格上のものかもしれませんが、時間をかけて心を開いてくれるのを待っています。これからもずっとです。夢は抱っこしたり膝に乗ってくれたりするようになことです」

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