プロ野球オリックスが、夏に向けて公式戦を告知したユニークなポスターが話題になっている。選手ら20組がお笑いコンビに扮したもので、コンビ名やビジュアルが「面白い」「センスありすぎ」と好評。球団のツイートは2万件以上のいいねを集めた。
コンセプトは「キングオブコンビ」。サンパチマイクを挟んで多くの選手が登場している。例えば、実家が隣同士という奇跡的な縁を持つ山本と頓宮は「おとなりさん」というコンビ名でポーズを取っている。「芦屋のマダム」「吹田の主婦」キャラが定着している宇田川と山﨑颯は「Wマダム」。選手のみならず、内野手・廣岡と顔が似ているスコアラーの松井さんまで起用する力の入れようで、2人でコンビ「影武者」を結成している。
“コンビ推し”のトレンドを意識
プロデュースした事業企画部宣伝グループの後藤俊一部長に舞台裏を聞いた。
Q.とても斬新なポスタービジュアルですが、企画の経緯や狙いを教えてください。
A.2019年から続く夏の恒例ポスターのテーマを検討する時に、芸能界やアイドルをはじめ、バファローズでも“ラオ福(杉本&福田)” “みやくれ(宮城&紅林)”など、『コンビ推し』の声が色々と聞かれるようになってきたので、コンビにこだわった括りにしたいと考えました。
そこで「コンビビジュアル=お笑い賞レースのビジュアル」がアイデアとしてつながり、実施することにしました。賞レースに挑む芸人さんたちもめちゃくちゃカッコイイので、そうしたイメージを形にしたいと思いました。また、大阪らしさも表現できるのでピッタリだと思いました。
Q.「Wマダム」「ベニボウズ」などおなじみのコンビから、「ジョニスパック」「俺の友達」などファンにとっても目新しい組み合わせまで幅広いですが、担当者目線で“イチおし”のコンビはいますか?また、企画を進める中でのエピソードがあれば教えてください。
A.どれも選手の個性や関係性を活かしたコンビに仕上がっていると思うので絞れないです…企画を進めるにあたり、選手同士の関係性や意味合いを重視してコンビを決定し、そのテーマに合わせたネーミングを、デザイン会社さんのクリエーターさんと協議しながら決めていきました。お笑いコンビらしいネーミングを意識し、可能な限り本物の漫才師さんや賞レースビジュアルに近づけられるようこだわりました。
「何らかの展開企画したい」
Q.球団に寄せられた反響はいかがでしたか。
A.交流戦期間中に実施した「オリ姫デー」のアイドルビジュアルからの企画の振り幅に驚かれたり、バファローズの選手の芸達者な部分に改めて感心いただいたり、ファンの方がお笑いのスタイルや所属事務所まで妄想いただいたりしながら楽しんでいただいているようでした。他球団のファンからの「うらやましい。うちのチームでもやってほしい」といった声を聞くと嬉しくなります。
Q.ポスターで登場しているコンビを生かして今後新たな企画などは予定されていますか。
A.ファンの皆さまに喜んでいただいているようなので、何らかの展開は企画したいと考えています。