2022年9月に、国土交通省から全国の地価動向は全用途平均で3年ぶりに上昇したという発表があり、住宅購入を再検討している人もいるのではないでしょうか。そこで、自宅の購入を検討している全国の男女1013人に調査をしたところ、約6割の人が「地価(住宅)価格の高騰を受けて、当初購入を予定(検討)していたものから変更を考えている」と回答しました。
リノベ事業を手掛けるスクールバス空間設計株式会社(大阪府大阪市)が、2023年1月にインターネットで実施した調査です。
まず、「購入を予定(検討)している住宅」について聞いたところ、「注文住宅」(48.0%)、「建売住宅」(18.7%)、「マンション(新築)」(12.9%)、「マンション(中古)」(10.1%)という結果になりました。
また、「地価(住宅)高騰による住宅価格の上昇は、どのくらい影響がありますか(あると思いますか)」と聞いたところ、「とても大きな影響がある」(51.6%)、「ある程度影響がある」(39.0%)と、9割以上の人が「影響がある」と考えていることが分かりました
回答者からは、「高騰したせいで建坪を小さくせざるを得ないし、オプションもあまりつけられない」(20代女性)、「元手が足りないと検討できる物件が減るので、妥協を強いられることになる」(30代男性)、「これから上がり続けるのかそれとも一時的に上がっているだけなのか、購入のタイミングが図れない」(30代男性)、「希望しているエリアに住めない可能性がある」(30代男性)などの声が寄せられた一方で、「田舎/戸建てへの影響は低いと感じる」(30代男性)といった声も寄せられています。
続いて、「地価(住宅)価格の高騰を受けて、当初購入を予定(検討)していたものから変更を考えていますか」と聞いたところ、61.2%の人が「変更を考えている」と回答。
さらに、89.3%の人が「価格高騰の状況次第では、今後さらに購入計画が変わると思う」と答えています。
次に、「中古物件を購入しリノベーションすること」について聞いたところ、「良いと思う(最初からその予定・検討していた)」(23.2%)、「条件次第で良いと思う」(58.1%)、「あまり良いとは思わない(不安がある)」(16.1%)、「悪いと思う(とても不安がある)」(2.6%)という結果になりました。
また、「中古物件を購入しリノベーションすることは良いと思う・条件次第で良いと思う」と答えた821人に対して、その理由を複数回答可で教えてもらったところ、「新築と比較して購入費用を安く抑えられるから」(67.7%)が最も多く、次いで「自分の住み方に合わせて内装を自由に設計できるから」(50.8%)、「リノベすれば中古物件でも快適な住環境になる可能性があるから」(30.3%)といった回答が続きました。
一方、「中古物件を購入しリノベーションすることに不安を感じる」と答えた人からは、「他人が使っていた物なので、抵抗がある」(30代男性)、「購入価格は抑えられるが、その後のメンテナンス費用等がかかりそう」(30代女性)、「リノベーションしても外観が古い」(30代女性)、「耐用年数を考慮すると、新築より割高になる」(40代男性)といったリフォームや補強箇所が多かったりメンテナンス費用がかかることで、結局新築よりも割高になるのではないかという意見が見られました。
8割以上の人が、中古物件を購入しリノベーションすることをポジティブに捉えていることが明らかになりました。そこで、「中古物件を購入してリノベーションを依頼するなら、どのようなことにこだわりたいですか」と聞いたところ、「価格」(60.1%)、「質の高さ(施工ミスがない)」(54.2%)、「内装・デザイン性」(37.7%)などに回答が集まりました。
一方、「リノベーションをする際に注意すべきだと思うこと」を複数回答可で教えてもらったところ、「事前にしっかりとリノベーション計画を立てること」(55.6%)、「決められた予算内に収めること」(54.8%)、「業者をしっかり選ぶこと」(54.2%)などが挙げられ、多くの人が事前の準備・計画を丁寧に進めたいと考えていることがうかがえたそうです。