瀕死状態だった子猫が、元気すぎる「やんのかステップ」 毎日襲われる飼い主に「うらやましい~」「命の恩人に…」

はやかわ かな はやかわ かな

「やんのかステップはただの脅しだと思ってたけど普通に襲われる毎日」とつぶやき、サユヤス(@SHAKEhizi_BSK)さんがTwitterに投稿した動画が話題です。そこに映っていたのは、子猫の時期限定だという、通称「やんのかステップ」という挑発のポーズで、勢いよく飼い主さんにタックルする子猫の姿!

「こんな可愛いコに毎日襲われてうらやましいです~」「なんと見事なやんのかステップ(笑)。なかなか動画撮れないんですよね~!」と絶賛のリプライが殺到した子猫の「やんのかステップ」について、飼い主のサユヤスさんにお話を聞きました。

命の恩人に「やんのかステップ」

「やんのかステップはだいたいバックして消えていく去っていくものなのに(笑)」というリプライも寄せられていたように、子猫の「やんのかステップ」は、背中の毛を逆立ててオラつくだけで、実際に攻撃してくることはほとんどない、と言われています。しかも、すべての子猫が「やんのかステップ」をするわけではないのだとか。

そんな稀有な「やんのかステップ」を繰り出していたハチワレの子猫は、生後2ヶ月になるもと保護猫の女の子、ティナちゃん。生後間もなく、母猫に置いていかれて独りぼっちでいたところを保護され、サユヤスさんのもとに迎えられました。保護直後はまだ目も開いておらず、低体重、低体温でかなり衰弱していたそうです。

「命の恩人にやんのかステップ(笑)」というリプライも寄せられたように、命を救われ、育ててもらったサユヤスさんに生意気にも「やんのかステップ」を繰り出していたティナちゃん。元気いっぱいのおてんば猫について、プロの漫画家として別名義で活動するサユヤスさんに、お話を伺いました。

本当に襲って来る子猫は初めて!

ーーティナちゃんはこの日、なぜ「やんのかステップ」を…?

「ティナは日常的に飼い主や先輩猫を挑発し、襲いかかっているのですが、今回は階段を駆け上って来た際に、普段は2階にいないはずの飼い主がいて、ビックリしたために執拗にやんのかステップをしたのだと思われます」

ーーサユヤスさんも、実践力のある「やんのかステップ」をする子猫はティナちゃんが初めてだったそうですね…?

「はい。今までそれなりの数の子猫を見て来ましたが、やんのかステップをする子猫がそもそも少なく、さらに本当に襲って来る子猫はティナが初めてです。2週間ほど前までは血が出るくらい引っかかれていたのですが、最近は爪をしまう事を覚えたので噛まれるだけになり、流血沙汰は少なくなりました」

動くと襲いかかって来る「緊張感」がすごい

ーーティナちゃんについて、「凶暴子猫は私がミルクから育てました」とツイートされていましたね。

「うちに来た当初は低体重、低体温で衰弱していて、まさかこんなに元気(凶暴)になるとは夢にも思いませんでした…。今まで見てきた子猫は寝ている時間が多い印象でしたが、ティナは寝る間も惜しんで人間や先輩猫を襲っているので、過去最高に手がかかってます(笑)。

先輩猫はドン引きして近づかないようにしていますが、テンションが上がっている時はたまに遊んであげているようです。人間が育てたので、猫といるよりも人といる方が好きなようで、よくくっついて来ますが、少しでも動くと襲いかかって来るので、緊張感がすごいです」

ーー動画の最後、カメラを向けていたサユヤスさんにタックルしたティナちゃんはどうなったのでしょうか?

「噛み付く→離れる→やんのかステップ→噛み付く…を5回くらい続け、飽きたらいなくなりました」

◇ ◇

サユヤスさんのもとで安心して育ったおかげで、元気いっぱいで怖いもの知らずな子猫、ティナちゃん。そんなティナちゃんを始め、サユヤスさんのお家にいる計6匹の保護猫ちゃんたちはみんな、「人間が無責任に野良猫にエサを与えたせいで増えた猫たち」なのだそうです。

「猫は野生動物ではなく、人間が管理しなくてはいけない生き物です。これ以上、行き場のない動物を増やさないためにも、無責任に野良にエサを与えないことはもちろん、地域猫の仕組み、ペット業界の裏側などに少しでも興味を持っていただけたら嬉しいです」(サユヤスさん)

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