「農業用の台車にひかれたと主張する当たり屋。作業の邪魔なのでどいてください」というつぶやきと共に、1枚の写真をツイッターに投稿したキジトラ・コタローのウキウキDAYS!! さん(@DAYS31612434)。そこに写っていたのは、「台車にひかれた!」と主張するようなふてぶてしい目つきで、イチゴを栽培するハウスの通路にドテンと寝そべり、カメラを見つめる猫ちゃんの姿!飼い主さんにお話を聞きました。
どうオトシマエつけてくれるんや!
「おい!おい!どうオトシマエつけてくれるんや!満載のお顔をしてらっしゃる~」「大変だ!早く素敵なお姉さん(イチゴ狩りのお客さん)たちに介抱して貰わないと」「示談はちゅーるとモフモフで手を打ちましょう」と、爆笑のリプライが殺到した猫ちゃんは、愛媛県松山市にあるいちご農園『まつもとファーム オールいちごハウス』さんの看板猫、コタローくん。2歳になる、もと捨て猫の男の子です。文字通り「温室育ち」の猫、コタローくんについて、飼い主さんにお話を伺いました。
作業に集中しているときに限って邪魔をします
ーーコタローくんの可愛い当たり屋姿に思わず笑ってしまいました。これは、台車で通ろうとしたところ、コタローくんがおじゃま虫をしにやってきた感じだったのでしょうか?
「はい。ご想像の通りの状況です。邪魔されることは結構あるので、『あ、またそれね…』という感じでした。作業に集中しているときに限ってコタローはよく邪魔をしてきます」
ーーもと捨て猫だというコタローくん。どんなきっかけでお迎えを?
「出会いは知り合いがインスタに投稿した、可愛い5匹の子猫の写真でした。ちょうどいちごを狙う害獣の被害に頭を悩ませていたこともあり、猫がいるだけで抑止力になるかも!?という思いと、1人で1200M平米の農園を切り盛りする寂しさを癒してくれる相棒が欲しいな、という思いもあり、即、お迎えすることにしました。
5匹の子猫のうち、まっ先に抱いたのがコタローだったのですが、そのときは『鍵しっぽ』なるものを知らず、コタローの曲がった尻尾を見て一瞬、『違う猫に…』とも思ったのですが、これも個性かなと思い直し、そのまま引き取りました。今ではチャームポイントです」
ーーコタローくん、という可愛いお名前の由来は?
「最初はニャンタローと名付けたのですが、奥さんがネコタローと呼ぶため、ネコタローになりました。その後、奥さんは何を思ったか頭3文字を取って、ネコタにしようと。しかし、猫田という苗字みたいだなということで、後ろ4文字を生かしてコタローに落ち付きました。紆余曲折あってのコタローです」
ーーコタローくんはいつ頃から「看板猫」のお仕事をするように?
「2019年8月に子猫のコタローを迎えたのですが、その年の12月からは看板猫として活動してもらっています」
ーー看板猫のお仕事は、「(お客さまに)なでられるだけの簡単なお仕事」なのだそうですね(笑)。
「基本、コタローにはハウス内で自由にさせています。飼い主が仕事をしている間は好きなことをして過ごしており、どこにいるのか分からないときもあります(笑)。お腹が減ったり構ってもらいたいというときは側にきます。なので、お客さまには、タイミングが会えばコタローに会える、というスタンスでいらしてもらえたらと思います。運よく会えたときのコタローは、お客さまにスリスリしたりゴロンをしたりと、愛想を振りまいています」
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『まつもとファーム オールいちごハウス』さんで栽培されているイチゴは、愛媛県オリジナルの品種「あまおとめ」や「紅い雫」など。イチゴ狩りのほか、直売もされているそうです。
飼い主さんによると、「甘えん坊なところが可愛い」というコタローくん。いちごを栽培するハウスに出没したもふもふの当たり屋は、作業に集中している飼い主さんをどうしても振り向かせたかった、甘えん坊過ぎる猫ちゃんの「構ってアピール」なのでした。
■まつもとファームさんのInstagram「matsumoto.farm」