お鼻がハート!人生の相棒との出会いは道の駅の譲渡会 愛猫のためにDIYの腕を振るう男性「次は何を贈ろうかな」

古川 諭香 古川 諭香

「うちのマサは譲渡会では鼻のぶち模様のせいで人気がありませんでしたが、今では、それがハートに見えてかわいいと言ってもらえる。人気歌手adoさんの『ギラギラ』という曲に、私の顔は神様が左手で描いたみたい…という歌詞がありますが、神様は左利きだったのかも…と思います(笑)」

愛猫マサくんの魅力を、そう語るのは飼い主の『猫のマサとDIY』さん(@nekonomasa_DIY)。飼い主さんは、これまでにDIYで作った様々な猫用品をプレゼント。マサくんの笑顔を生み出してきました。

道の駅で開催されていた譲渡会で運命の出会いを果たして

猫と犬が暮らす家庭で育った飼い主さんは就職後、かねてからずっとペットと暮らしたいと考えていました。しかし、転勤が多く、やむを得ず、断念。

そこで、趣味のスノーボードをより楽しむため、山形県に転勤した際に、スキー場近くにあった古民家を購入。DIYで家の修理やリノベーションを楽しんでいました。

ところが、しばらく経った頃、その古民家から通える距離に転勤でき、ペットを迎えられる環境が整ったため、猫と暮らしたいと思うように。

そんな時に出会ったのが、マサくん。

マサくんは、ドライブ中に偶然立ち寄った道の駅で開催されていた譲渡会にて里親を待っていた子。当時、生後4カ月と幼かったものの、鼻にぶち模様があるせいか人気がなく、イベント終了間際になっても譲渡希望者はありませんでした。

「こうした譲渡会では独身男性や会社員などは審査で断られてしまう可能性が高いことを知っていたので、初めはただ見ているだけでした。でも、目の前に立った途端、マサは急に起き上がり、ケージから手を出して猛アピールしてきたんです」

そこで、飼い主さんはダメもとで譲渡を申し込むことに。すると、数日後、保護団体から連絡を貰い、マサくんと共に暮らせることとなりました。

戦国時代の城や歴史的な建築物が好きな飼い主さん。熊本城の築城や江戸城や名古屋城など数々の築城にも携わった築城の名手で、治水などの土木技術に優れた戦国武将である加藤清正公を特に尊敬していたため、愛猫に「マサ」という名前をプレゼントしました。

嬉しさのあまり、飼い主さんはお迎え前にケージをDIY。

「高さと広さがあるケージをネットで購入しようと思っていましたが、これ良いなぁと思う商品が高額だったので、自作することにしました」

それからというもの、飼い主さんはマサくんの成長や興味に合わせ、猫用品をDIYし、内装もリメイク。

DIYをする時は必ず、マサくんの寸法を測り、使いやすいサイズになるように配慮しているのだとか。「あと、マサは6キロあるので、跳んだり跳ねたりしても安定感があるよう、強度にも気を配っています」

防寒や脱走防止効果のある玄関の内扉やキャットウォークなど、これまで飼い主さんがマサくんに贈ったプレゼントは数知れず。

その中でも、特に飼い主さんにとって印象に残っているのはキャットステップを取り付けた、キッチンの棚。

「今は解体してしまいましたが、マサは棚の上に登り、料理中の私をよく観察していたので作ってよかったと思いました。代わりに、また何か作ってあげようと思っています」

なお、山形の古民家には今も、お迎え直後に制作したケージが置かれており、マサくんは家に着くと、真っ先に中でくつろいでくれるのだとか。

この贈り物、本当に嬉しかったよ――。もしかしたら、マサくんはそんな思いを飼い主さんに伝えているのかもしれません。

絶景や四季の移ろいに感動!愛猫と楽しむ車中泊

飼い主さんとマサくんは普段、おうちでのんびり暮らしていますが、時折、一緒に車中泊を楽しむことも。

きっかけは、譲り受けた長野県の古民家にもマサくんを連れていってあげたいと思ったからでした。

「山形から長野までは普通に走れば5~6時間ほどですが、マサのために30分~1時間置きに休憩をとるようにしたら8時間~10時間くらいかかるので、途中で仮眠をするため、一緒に車中泊するようになりました」

飼い主さんは初め、30分ほどかかる山形の古民家と社宅を何度も行き来し、車で移動することに対しての恐怖心を取り払っていったのだそう。

そんな気遣いがあったからか、マサくんは徐々に車で移動することに慣れてくれ、今では移動中でも車内でスヤスヤ。走行中の景色やフロントガラスに当たる雪や雨を興味深く眺めることもあります。

「運転時は、猫が怖がるような急発進や急ブレーキ、急ハンドルはせず、スピードを控えて安全運転をするように心がけています」

飼い主さんは、愛猫との車中泊の様子をYouTubeで公開。すると、車中泊中のマサくんの様子を捉えた動画が話題に。

「マサを多くの人に知ってもらえました。あと、白馬に紅葉を見に行った時には白馬岳の朝焼けを一緒に目にし、感動しました」

ハイエースの中にはマサくんが車内でストレスを感じないよう、食事や飲み水、トイレ、爪とぎなどをしっかりと用意し、自宅と同じように過ごしてもらえるよう配慮。そして、車内の設備を整えるだけでなく、ネットを張り、脱走を防止してもいます。

「一般的に猫は病院へ行く時にしか車に乗らないので、車に対して良い思い出がなく、移動中の騒音や振動にも慣れていないため、怖くなってしまうのでしょう。なので、移動時に恐怖心を抱かせないような運転をし、車に慣れてもらうことが大切だと思います」

そう語る飼い主さんは車中泊を重ねるたびに、マサくんとの距離がどんどん縮まっていると感じているよう。

「マサは鼻のハート模様のほかに、額にはダイヤ模様、お腹にクローバー模様があるので、スペード模様を現在、捜索中です。お手やおかわり、ハイタッチを生後6カ月くらいからやり始め、食事の際のルーティンとして2年以上もやり続けています。ハイタッチのキレで、その日の体調や気分が分かるようになりました」

 

マサはペットというより、相棒――。そんな思いを抱く飼い主さんとマサくんは、種族を超えた人生のパートナー。一緒に過ごせる限りある時を、明日も全力で楽しみます。

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