「わたしが足先が冷えたまま座っていると、その足先に猫がドスと座ってお腹を当てて温めてくれた。氷のような足先はみるみる温まった。その後何度かそんなことがあってやっとわかった。彼は元野良出身、冷たくなった仲間を「コイツヤバい」と温めてくれていたんだと。猫って本当にやさしくて温かい。」というつぶやきと共に、茶トラの猫の写真をツイッターに投稿したおすよ（＠osuyolupin3）さん。
優しい表情で香箱座りをしている猫の名前はちゃちゃおくん。2歳の男の子です。ちゃちゃおくんが取ったハートフルな行動について、飼い主であるおすよさんに話を聞いてみました。
――飼い主さんの冷えた足を自らのお腹で温めてくれるなんて感動的ですね。
「その日は寒くて、足先が冷えてるなー、と思っていたら、いつもはひざに乗ってくるのになぜか足の甲に乗ってきたんです。私は冷え性だから助かるけど、そこむちゃくちゃ冷たいよ？ と不思議で…。最初は偶然かな、と思ったんですが、そんなことが何度かあって。しかもむちゃくちゃ冷たいときに限って来るので、ふと思い出したんです。
寒い日、まだ彼が野良時代、親子でいたときに猫団子になっていたことを。だから、野生の本能で「コイツ冷たい、ヤバい」と思ったんでしょうね」
――もともとは外で暮らしていたんですね。おうちにお迎えしたきっかけは？
「最初は野良猫の母猫が、うちの軒下に子猫を連れてきたんです。それがある日、母猫が突然育児放棄してしまって。うちには先住猫もいたのでなかなか飼う決心がつかずにいたんですが、近所でちゃちゃおによく似た猫が事故に遭い、その猫を弔ったことから“絶対事故には遭わせない、うちの子に！”と決心がつきました」
――保護した後、病院から帰ってくるとスッとそばに座り、鼻を指先にスリスリしてきたそうですね。そんなフレンドリーなちゃちゃおくん、冬になると毎年足を温めてくれるのでしょうか？
「足に乗ってくるようになったのは今年の冬からです。時間はこちらが動くまで何時間でも。足がしびれることはありませんが、体重が５キロあるので米袋と同じですよね。長時間になるとさすがに重いなぁ、と思います」
ーー5キロ！ それはなかなかの重量ですね（笑）。足を温めてくれている間、飼い主さんが席を立ちたくなったらどうされているのでしょう？
「足の甲の場合は起こさないようにスーッと抜いてます。ひざに乗っている場合は「ごめんね、ちょっとどいてね」と声をかければパッと降りてくれます」
――とってもお利口さんですね。普段はどんな性格なんですか？
「人間と遊ぶのも先住猫と遊ぶのも大好きな、明るい性格です。いつもご機嫌でしっぽもアゲアゲ。人懐っこく、ひざに乗るのも大好きで、人に走り寄って頭突きで甘えてくる積極的な猫です。でも爪とぎは爪とぎ専用の段ボールでしかしないし、トイレも失敗したことがありません」
――明るくて人懐っこくて賢いなんて、めちゃくちゃイケ猫じゃないですか…！ 足を温めてくれる以外にも、ちゃちゃおくんのやさしさを感じる行動はあるのでしょうか？
「絶対に人や先住猫を引っかいたりしない、傷つけない、というこだわりがあるように思います。遊びがヒートアップしておもちゃを噛んでしまってもペロペロなめて、「ゴメンね」と言わんばかりのやさしさです。おもちゃだから痛くないのに」
――先住猫の女の子、おいちちゃんも足を温めてくれるんですか？
「おいちは足の甲には乗ってきませんが、ひざに乗るのは大好きです」
――今回はツイッター上でもいいねが8.5万もつき、RTやコメントもかなりの数。大反響ですね。
「正直驚いています。いつもは短い文章が多いのですが、たまたま思ったことを打ったのが長文になり、それがこんなに反響があるとは思いませんでした。同じ経験をお持ちの方々からも多くのお声をいただいて、猫ちゃんってやっぱり愛情深いやさしい生き物だな、って確信しました。
「うちの子はしてくれない」という声もありましたが、気まぐれで自分勝手な姿もネコ様はかわいいですよね。うちで言うと、おいちはどちらかと言うと気まぐれなタイプですが、落ち込んでいる人間を見つける感覚が鋭いです。猫ごとに、その子の得意分野があるように思います」
◇ ◇
こんなちゃちゃおくんのエピソードに対して、「素敵な話に心が温まりました。猫は正義」「優しいお顔とお話に癒されました♡」「可愛くて優しいなんて最高の生き物」「ちょっと泣いた」「ネコチャンて弱ってるとき優しいのなんなんだろ」と、ツイッターでは感動の声が続出。まだしばらく寒い日々が続きますが、飼い主さんの心も足も温めてあげてくださいね、ちゃちゃおくん！
■Twitter https://twitter.com/osuyolupin3
（Lmaga.jpニュース特約・松下陽子）
