焚き火でキャンプをもっと楽しく!初心者のための火起こしテクニック

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秋から冬にかけてのキャンプでは焚き火があるのとないのとでは、快適さがまったく違ってきます。焚き火があるだけで暖かくなりますし、何よりも炎を眺めているだけでも不思議と落ち着いた気持ちになって、穏やかな時間を過ごすことができます。
ただ初心者にとって焚き火は、少しハードルが高い印象がありますよね。「火が着かなかったらどうしよう」「火事にならない?」と心配事もたくさんあります。そこでここでは、初心者でも手軽に焚き火を楽しめるテクニックをわかりやすく解説していきます。

焚き火があるとキャンプがもっと楽しくなります


直火はNG!焚き火台を用意しよう

キャンプで焚き火をするときに大事なことは、地面で薪を燃やさないということです。直火OKのキャンプ場もありますが、最近は多くのキャンプ場で直火NGとなっています。どちらでも対応できるように焚き火台を用意してください。
また、キャンプ場によっては地面が芝生になっていることがあります。この場合には、芝生を保護するために焚き⽕台シートも用意しましょう。焚き火台シートとして売られているものなら、基本的にはどのシートでも問題ありません。
サイズは焚き火台の4倍くらいあると安心です。風にあおられることもあるのでペグ穴付きがおすすめです。突然の突風で焚き火台ごと倒されてしまうこともありますので、しっかりと固定しておきましょう。
また、薪を動かすための長めのトングと、安全のための革グローブも用意してください。直に薪を持とうとするとトゲなどが刺さってしまうこともあります。面倒だと思わずに、きちんと道具を揃えて安全重視で火を起こしましょう。

キャンプ場では直火にせず焚き火台を使おう


焚き火をするための手順とコツ

初心者だと焚き火をするために、何から手を付けていいのかわからないという人もいるかと思いますので、基本となる手順をご紹介します。
1.最適な場所を選ぶ
2.下から着火剤・小枝・細い薪・太い薪の順番で組む
3.空気を送って炎を広げる
4.少しずつ薪を増やす
まずは場所選びが重要です。地面が平らで、テントや木などから少し離れた場所が理想です。焚き火では思った以上に火の粉が広がりますので、化学繊維でできたテントが近くにあると溶けて穴が空いてしまいますし、木や落ち葉も引火する可能性があるため十分に距離を取りましょう。
焚き火台とシートをセットしたら、まずは着火剤を置き、そのあと燃えやすい小枝や細い薪を上に組んでください。炎は下から上に広げていくのが基本ですので、太い薪は1番最後に組んでください。このとき、空気の流れができるようにするのもポイントです。
薪や枝は酸素があるから燃えるので、常に空気を循環させる必要があります。炎がある程度育ったら空気は自然と循環しますが、火種が小さいうちは酸素が不足しますので、こまめに空気を送って炎を広げましょう。
小枝や薪はできるだけ乾燥しているものを選んでください。市販されている薪やキャンプ場で売られている薪なら問題ありませんが、自宅で保管している場合には使用する前には濡らさないように気をつけてください。小枝も同様に雨の後は燃えにくいので、割り箸などで代用するのがおすすめです。
また、薪はいきなりすべて燃やすのではなく、少しずつ増やしていくのがポイント。最初から多くの薪を燃やそうとしても酸素が行き渡りませんし、着火しても焚き火を長時間維持できません。火が消えないようにタイミングをみて、少しずつ追加していきましょう。

薪は少しずつ追加しながら燃やしていこう


焚き火をするときに気をつけるポイント

● 燃えやすい化学繊維の衣類は避ける
● 水を用意する
● 風が強い日の焚き火は避ける
● ゴミは焚き火で燃やさない
● 十分に冷やしてから指定の場所に捨てる
キャンプで焚き火をするときに、気をつけたいポイントをまとめました。
心掛けてもらいたいのは「火」を扱っているという意識です。火は衣類やテント、周りの枯れ葉などに燃え移る可能性がありますので、焚き火をするときの衣類は燃えにくい天然素材を選びましょう。寒いからといってダウンコートを上から羽織ると、穴だらけになってしまうのでご注意ください。もちろん消火用の水も用意しておきましょう。
また風が強い日はどこに火の粉が飛んでいくかわかりませんので、焚き火は諦めてください。判断基準が難しいのですが、4m/s前後がひとつの基準で、少しでも危険を感じるようなら止めておくのが賢明です。自分で判断できない場合には管理スタッフに相談しましょう。
ダンボールなど持ち帰るのが面倒で、焚き火で焼いてしまう人もいますが、これはマナー違反です。アルミホイルや生ゴミも燃やさず、持ち帰りましょう。焚き火は焼却炉ではありません。
薪はきちんと灰になるまで燃やしてください。就寝する2時間前くらいで薪を追加するのをやめれば、ちょうどいいタイミングで消火できます。火が完全に消えて十分に冷やしてから指定の場所に持っていきましょう。早く消火したいからといって、焚き火台に水をかけるのはNGです。

火を取り扱っていることをしっかりと意識してください


ファイヤースターターの練習もしておこう

初心者が焚き火をするときには着火剤とチャッカマンやマッチの組み合わせがおすすめですが、これらの組み合わせは湿度が高い日には着火しにくいといった問題があります。そもそもキャンプ場に持っていくのを忘れるというミスも考えられます。
そういうときに困らないように、キャンプ場で焚き火をしながら、ファイヤースターターの練習もしておきましょう。メインの焚き火台とは別に小さな焚き火台を用意して、そこでファイヤースターターの着火練習をするのがおすすめ。
ファイヤースターターを使えるようになると上級者気分を味わえますし、サバイバル感が増して焚き火がもっと楽しくなります。日常ではなかなかできない体験のひとつでもありますので、焚き火台と合わせてファイヤースターターも購入しておくといいかもしれません。
そうやって、自分でできることを増やしていくのもキャンプの醍醐味です。まずは手軽に使える道具を上手に活用しつつ、新しいことにも挑戦してキャンパーとしてステップアップしていきましょう。

ファイヤースターターでも着火できるようになっておきましょう

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