「分かってないな…ダースは優しい単位なんだ。」
アメリカ人が「ダース」を使う理由がSNS上で大きな注目を集めている。
きっかけになったのは「12進法分かり辛いから10進法の方がいい」と同僚のアメリカ人に言ったら「分かってないな…ダースは優しい単位なんだ。ドーナツ12個なら3人でも4人でも6人でも分けられるが、ドーナツ10個だと3人でも4人でも喧嘩になるだろ?」と言われ納得してしまったという山口慶明さん(@girlmeetsNG)の投稿。
そのわかるようなわからないような理論にSNSユーザー達からは
「"5人の場合は?"
"ハハハ、アメリカでは男女カップルで行動するのが当たり前だから、一人でいるやつなんていないのさ"
とか言われて、独男爆死待ったなし。」
「もとはキリストの13使徒からユダを省いて12人、が由来のはずなので、ユダに優しくないんですけどね…笑」
「私は華氏表示に慣れませんでしたが、"人間が我慢出来る範囲を%で表している"と説明されて納得しました。
50〜70℉(10〜20℃)なら「ほどほど」。
80℉(26℃)を超えると"ちょっと暑いんでないかい?"。
90(32℃)超えたら"限界に近づいてるよ!"。」
「ゲルマン民族は元々割り切れ易い12進法を使っていて、後から10進法の印欧語族が入ってきたらしいです。
・11 独elf/英eleven→one-left(意味:残り1)
・12 独zwoelf/英twelve→two-left(意味:残り2)
・13 独dreizehn/英thirteen→three-ten(意味:3+10)
仏語などラテン系は20ずつ数えます。」
など数々のコメントが寄せられている。
今回の投稿について山口さんにお話がうかがってみた。
中将タカノリ(以下「中将」):ダースの優しさについて聞かれた際のご感想をあらためてお聞かせください。
山口:「ダースが優しい単位」というのは名言だけど、「アメリカ人、本当にドーナツ好きだな…」と思いました。
中将:かなりウイットに富んだ印象ですが、同僚の男性はどんなキャラクターの方なのでしょうか?
山口:彼は純粋なアメリカ人で、基本的には典型的なアメリカの白人男性ホワイトカラーといった感じですが、アメリカで日系企業に長く勤めており、日本人と仕事する機会も多いので日本文化に対する理解が深く、いつも日本とアメリカの文化の違いなどをユーモラスに教えてくれるナイスガイです。
中将:ダース以外にもアメリカと日本の単位の違いについてとまどいや不便さを覚えられることはありますか?
山口:リプや引用リツイートでも多くの方が「ダースは許す、しかしヤードポンド法は滅ぼさなければならない」などと触れていますが、ヤード、ポンドに限らずマイル、ガロン、華氏などあらゆる単位がアメリカだけ独特なので不便さしかありません…。
中将:ご投稿に対してさまざまなコメントが寄せられていましたが、今回の反響へのご感想をお聞かせください
山口:数学的な話(約数の話題)から宗教的な話(12は13使徒からユダを省いた数)、さらには「1人でドーナツ3個も4個も食べる前提なのがアメリカ人らしい」「日本人なら切り分けるのに」「友達いないからワイには関係ない」など、皆さんのリプの広がりがすごくて私自身とても楽しめたし勉強になりました。
◇ ◇
ちなみに山口さん曰く「ダース」はカナカナ英語なのでアメリカでは通じないとのこと。実際の発音は「dozen(ダズン)」なのでアメリカ人に「ダース」と言ったら、「dice(サイコロ)」と間違われるか、「ダース・ベイダー?」と思われてスターウォーズの話で盛り上がるだろうということだ。みなさんもぜひ優しい単位、ダースを活用していただきたい。